内部主体と遺物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/16 15:50 UTC 版)
主体部は後方部頂に2か所、前方部に1か所あり、1973年(昭和48年)に発掘調査されたのは後方部の竪穴式石槨である。この竪穴式石槨の規模は長さ4.8メートル、幅0.8メートルを測る。石槨の底面には木製棺(消失)を安置していた粘土床が認められた。側石は細長い凝灰岩と花崗岩を混在させた石材を小口積で構築していた。天井は凝灰岩の板石状の7枚の天井石によって覆われていた。出土遺物は全てこの竪穴式石槨から出土しており、銅鏡11面(三角縁神獣鏡4面、斜縁同向式二神二獣鏡1面、方格規矩倭鏡1面、四獣形鏡1面、人物禽獣文鏡4面)、石製品(石釧3点、車輪石1点、鍬形石1点、合子2点)、玉類130点(硬玉製勾玉3点、碧玉製管玉127点)、鉄製品として鉄剣4点、鉄刀9点、鉄剣鉄槍17点、鉄鏃6点、短冊形鉄斧3点、有袋鉄斧3点、針筒1点、Y字方鉄器2点、釶があった。これらの石槨内出土遺物は国の重要文化財に指定され、京都国立博物館に保管されている。 銅鏡11面のうち、三角縁神獣鏡4面はそれぞれ同笵鏡が日本国内の古墳から出土している。4面ある人物禽獣文鏡は日本製で、濃尾平野のみに分布する特異な図像の鏡である。
※この「内部主体と遺物」の解説は、「東之宮古墳」の解説の一部です。
「内部主体と遺物」を含む「東之宮古墳」の記事については、「東之宮古墳」の概要を参照ください。
- 内部主体と遺物のページへのリンク