公衆便所に関する基準
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 15:02 UTC 版)
「タイ王国の便所」の記事における「公衆便所に関する基準」の解説
2004年保健局はタイ王国内で1,100カ所の公衆便所を調査し、20県で5,786人が清潔な便所や十分な施設がないとして公衆便所のみを使用している。公衆便所の76%が男女別の便所。身体障がい者用公衆便所は総数の10%。衛生的もしくは中程度の便所は58.9%、 不衛生な便所は19.5%である。また34%の公衆便所で悪臭があり、83.6%の人が水にぬれた便座の上で腰を浮かせながら用を足している。また22.1%の人が便座の上に土足で載ったり、便座を上げた上で便器の縁に載ったりして用を足している。さらに6.5%の人が便所を使用した後に手を洗っていないとの結果が出ている。 推計によると2006年のタイ王国の公衆便所はノンタブリー県、ロッブリー県、チョンブリー県、ラーチャブリー県、ナコーンラーチャシーマー県、コーンケン県、カムペーンペット県など12県に6,149か所以上設置されているとみられる。2006年3月時点で基準に達していない便所は5,993か所、90%で衛生項目に問題があり、多くはゴミ箱の蓋が閉まらない、トイレットペーパーもしくは洗浄用ホースがない、手洗い用の石鹸がないなどの項目である。アクセシビリティ項目においては76%で問題があり、多くは身体障がい者、高齢者、妊婦に配慮した便所がないなどの項目である。安全項目においては69%に問題があり、男女に分かれていない、乾燥していない土地に立っている、人目につかないところにあるなどの問題がある。 2009年保健省は衛生項目、アクセシビリティ項目、安全項目の基準に達しているタイ王国内の公衆便所は40.37%である。基準に達した公衆便所の割合は、デパート 88.52%、病院 83.11%、道路脇 67.02%、観光地 62.91%、公園 60.06%、市場 48.6%、公共施設 47.28%、学校 44.45%、ガソリンスタンド 44.07%、バスステーション 41.4%、レストラン 36.15%、寺院 11.75%。 タイ王国の公衆便所はまだ身体障がい者に対する配慮が十分といえず、保健局によると2004年20県1,100カ所の便所を調査した内で、障がい者用の便所は10%に過ぎず、公共施設、公共交通機関、ホテル、公園、レストラン、スポーツ競技場、娯楽施設、観光地など公共の土地などにわずかに設置されているだけである。さらにその数少ない便所の多くは身体障がい者用の便所があっても、鍵がかかっていたり、掃除用具置き場になっていたりして、使用できなくなっていることも多い。そこで保健省では、各所に身体障がい者の便所を設けるように啓蒙普及活動を進めている。
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