児童・両親
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 02:44 UTC 版)
「福岡市「教師によるいじめ」事件」の記事における「児童・両親」の解説
児童とその両親の主張は、教諭がアメリカ人を尊属にもつ児童に対して人種差別に基づくいじめを行ったというものであるが、アメリカ人の尊属についての主張の内容は、以下のように変化している。 アメリカ人の尊属に対する原告らの発言日付掲載媒体記述左の記述を児童から見た場合2003年6月27日 朝日新聞 母親の曽祖父が米国人 児童の祖父または祖母がクォーター 月日不明 久留米大病院のカルテ 母親の父方の祖父がハーフで父はクォーター 児童の祖父がクォーター 2003年10月2日 週刊文春 母親の祖父がアメリカ人 児童の母がクォーター 2003年10月8日 訴状 児童の曽祖父がアメリカ人 児童の母がクォーター 2004年6月 陳述書(児童の母) 私の祖父がアメリカ人とのハーフ 児童の祖父または祖母がクォーター 月日不明 準備書面 母親の母がハーフの父と日本人との母との間に生まれた子 児童の祖母がクォーター これらの発言の多くは、児童の母親の説明に基づくものである。2005年3月1日付の陳述書において、母親は発言の変遷について、父方の祖父がハーフである(カルテの記載)と話したのは、以前母親がそう説明したのを信じていたからであり、その母親とは一時縁を切っていたので、親族のことを話すのが煩わしく、適当な返事をしてしまった、関係者に迷惑をかけて申し訳ないと思っている、と述べた。 原告らが最終的に維持した「母親の母方の祖父がハーフ」である事実は戸籍には現れないため、被告側はこの主張の変遷を、実際にはアメリカ人の尊属がいないにもかかわらず、その虚構を維持するための架空の事実ではないかと疑った。第1審での福岡市の最終準備書面では、もしも母親が、尊属にアメリカ人がいないことを知っていたのであれば、混血の問題に苦しむ児童に真実を告げなかったことになるとして、この問題の重要性を強調した。 これに対して、児童の父親は、陳述書で被告福岡市の訴訟態度を批判。当初はPTSDを認める構えを見せていたにもかかわらず、被害者である児童らのプライバシーを暴こうとしているなどと述べた。 原告代理人も、裁判の争点は原告の尊属に外国人がいるか否かではなく、児童がいじめを受けた際に自身を混血と考えていたどうかであると主張していた。確定判決でも、アメリカ人尊属の存在の有無については認定されなかった。
※この「児童・両親」の解説は、「福岡市「教師によるいじめ」事件」の解説の一部です。
「児童・両親」を含む「福岡市「教師によるいじめ」事件」の記事については、「福岡市「教師によるいじめ」事件」の概要を参照ください。
- 児童・両親のページへのリンク