元素分布
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 07:28 UTC 版)
地球上でみると必ずしも割合的に非常にたくさん存在している元素というわけではない。地球の地表及び海洋の元素分布では炭素は重量比0.08%にすぎない(これはチタンやマンガンを下回る)。ただ炭素は他の元素との結びつき方で、性質の異なる驚異的なほど多彩な化合物を作り出し、地球環境の中に存在している(後述)。 地殻中の元素の存在度では15番目に多い炭素の約9割が鉱物として存在し、中でも還元された形、すなわち炭素粒・石油・石炭・天然ガス中が4分の3以上を占める。4分の1が炭酸塩の岩石(石灰岩、苦灰岩 (CaMg(CO3)2)、結晶質石灰岩など)である。海洋など水に溶け込んだ炭酸も多く、その量は炭素量で36兆トン存在する。ついで生物圏に1兆9,000億トン、大気圏の二酸化炭素として8,100億トンがある。 埋蔵石化燃料として石炭が9,000億トン、石油は1,500億トン、天然ガスが1,050億トンに加え、さらにシェールガスのような採掘しにくい形態で別に5,400億トンの存在が見込まれている。これらとは別に、メタンハイドレートとして極地に封じられ、これの炭素量はシベリアの永久凍土層だけでも1兆4,000億トンと見積もられる。
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