信者殺害(ポア)事件(1989年2月)
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「オウム真理教の歴史」の記事における「信者殺害(ポア)事件(1989年2月)」の解説
前年1988年9月に起きた信者死亡事件の隠蔽をするため1989年2月10日に男性信者殺害事件を起こし殺人に手を染める。この事件の直後に行われた富士山総本部の説教では仏陀の前生の話として、ある悪人が船に乗った300人の貿易商の財産を奪おうとしていたが、仏陀(の前生)はこの悪人のカルマが悪かったのでポア(殺害)した、つまり、高い世界に転生させる為の殺害であると説教して正当化した。また、信者殺害を実行した新実智光が殺害後動揺しているのを知った麻原は、ヴァジラヤーナの詞章を毎日唱えさせた。ヴァジラヤーナの詞章では、障碍(邪魔なもの)を取り除くことは殺生であるが、多くの人を救済するための悪行で地獄に行くことは本望であると唱えられた。 ここに真理がある。そしてその障碍するものを取り除かなければ、真理はすたれてしまう。しかし、障碍するものを取り除くとしたならば、それは悪業、殺生となってしまう。私は救済の道を歩いている。そして多くの人の喜びのために多くの人の救済のために悪業を積むことによって地獄へと至るとするならば、それは本望だろうか。私が救済の道を歩くということは、他のために地獄にいたってもかまわないわけだから、本望である — ヴァジラヤーナの詞章 1989年9月24日には世田谷道場で麻原は、ヴァジラヤーナの教えでは成就者が悪業を積んだ者を殺して天界へ上昇させることは、高い世界へ生まれ変わらせるための善行、立派なポア、功徳となると説いた。
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