信者の動静
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 09:06 UTC 版)
アメリカにおけるユダヤ教の信仰方法は様々である。約430万人のユダヤ系アメリカ人は自らの信仰心について「強いほう」と答えており、祈りを日々捧げる人やセーデル・シェル・ペサハに出席する人、ハヌカーに火を灯すなど種類と程度の違いこそあれ、80%超がユダヤ教となんらかの関わりを持った生活を営んでいる。2003年、リサーチ会社のハリスポールによると約16%の人間が月に一度はシナゴーグへ通い、42%はそれよりは少ないが少なくとも年に一度以上は、残りの42%は年に一度以下の出席率だという結果を出した。食事規定のカシュルートを守るのは約1/6だった。シナゴーグに通う者のうち38%が改革派、33%が保守派、22%が正統派、2%が再建派、残り5%がその他の派閥である。伝統的にセファルディムとミズラヒムはこのような派閥を持たないが、概して彼らは敬虔である。また統計によれば北東部、中西部、北西部のユダヤ人は南部と西部のそれと比べ信仰心があつい傾向にある。近年では世俗的なユダヤ人が主に正統派の敬虔な信者となる流れも見受けられ、これをバーリィ・テシュヴァ(baalei teshuva:「戻ってきた者」の意)と呼ぶ。このムーヴメントがユダヤ社会にどう影響を与えるのかは現段階では不明瞭である。 2008年の最新の統計では540万人のユダヤ系アメリカ人のうち、自らを敬虔であると答える者は340万人となり、自らをユダヤ教を信仰しない、民族的側面のみの「ユダヤ民族」と捉える者は1990年の20%から37%へと増えた。ちなみにアメリカ合衆国の全国民(成人)で無宗教と答えた者は8%から15%で推移し、この結果を受けリサーチャーは、ユダヤ人は一般的なアメリカ人と比べても世俗的な傾向が強いと考えている。自らを敬虔な信者と捉える者も含む全ユダヤ系の半数はこの統計に対し、ユダヤ人は世俗的な世界観と信仰心を共に持っており摩擦は生じないと主張している。
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