作品世界に纏わるエピソード
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 04:10 UTC 版)
「君の手がささやいている」の記事における「作品世界に纏わるエピソード」の解説
原作とドラマ版の第1章で、取引先へ書類を届ける仕事を博文から任された美栄子が偶然列車事故に巻き込まれたことで相手先の会社に連絡を取れず、書類の到着が大幅に遅れて会社に迷惑をかけてしまったエピソードは、携帯電話でのメールのやり取りが広く一般に浸透した現代ではもはや滅多に見られないものである。ちなみにドラマ版では第4章より携帯電話を使ってコミュニケーションを取っている野辺家の様子が描かれている。また原作では携帯電話を使う描写は無いが、連載当時普及していたポケットベルを美栄子が持たされている描写がある。時と場所を選ばずに文字で意思を伝えることができる携帯電話の電子メール機能は、いまや聴覚障害者にとって重要なコミュニケーションツールの1つとなっている。 作者は既婚者ではないが、千鶴に関するエピソードを描く際に作者の姪をモデルにした、と語っている。あまりにもリアルなエピソードが多いので、事情を知らない周囲には既婚者で子供がいるものと勘違いされたこともしばしば(文庫版2巻の折り返し)。 作者は「当初自分の趣味として手話を勉強していたが、漫画にするつもりは一切無かった」と文庫版5巻のあとがきで述べている。本業の漫画もそれほど順調じゃない時に別のことにうつつをぬかしていると思われるのを懸念していたようで、当時の編集者に「打ち明けた」ところ「漫画でやってみましょう」という話になり、連載が決まったという。 富士通は1995年12月13日にパソコンで手話を勉強できるWindows対応のCD-ROMソフト「君の手がささやいてる」を発売した。福祉法人トット基金所属劇団の米内山明宏が監修し、女優の西村知美が友情出演している。
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