位相球面
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/05 14:43 UTC 版)
位相幾何学では、n + 1 次元(位相)球体の境界に同相な空間として n-次元(位相)球面は定義される。これは n-次元ユークリッド球面(通常の n-次元球面)に同相となるが、必ずしも距離付けられない。 零次元位相球面は、離散位相の入った点の対である。 一次元位相球面は、同相の違いを除いて円周である。たとえば、任意の結び目は一次元位相球面となる。 二次元位相球面は、同相の違いを除いて通常の球面である。例えば、任意の楕円体は二次元位相球面となる。 n-次元位相球面もまた Sn と書かれる。位相球面は境界のないコンパクト位相多様体の例になっている。必ずしも可微分多様体(滑らかな多様体)ではないが、滑らかな場合であってもユークリッド球面に微分同相とは限らない。 ハイネ–ボレルの被覆定理により n-次元ユークリッド球面がコンパクトであることが分かる。実際、球面は連続函数 ‖ x ‖ による一点集合の逆像であるから閉集合であり、また Sn は有界である。 驚嘆すべきことに、三次元空間内において自己交叉することを許せば、通常の球面を一切の切れ目を入れることなく裏返すことができる。この一連の方法は 球の裏返し(英語版) (sphere eversion) と呼ばれる。
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