会議における使用例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/16 14:08 UTC 版)
「ガベル (槌)」の記事における「会議における使用例」の解説
審議会(本会議)などにおいて、ガベルは使用される。『ロバート議事規則』の改訂版によれば、延期や閉会を示す時に使用することができるとされている。また、会議参加者が軽微な規則違反を起こしたときにも使用することができる。 『Demeter's Manual of Parliamentary Law and Procedure』では、投票後に軽く叩くことに加えて、以下に挙げる3つの用途があると記載されている。 注目を集め、議場に秩序を取り戻させる場合。ほとんどの組織では2回叩いて注目させた後に1回叩いて静めるが、他に2回叩いた後、3回叩くという場合もある。 議事進行中に違反行為によって秩序が破られた時、その回復のために用いる場合(1回だけ叩くが、勢いよく叩く)。 後任者や、儀礼として執務者にガベルを渡す場合(常に柄を相手に向けて差し出す)。 不適切な使用例としては無秩序な状態を収めるために激しく乱打することが含まれる。このような状況においては議長は間隔を置いて一度だけ強く叩くべきとされる。また、ガベルに寄りかかったり、ジャグリングやオモチャのように扱う、あるいは脅しの道具や、自らの発言の強調として使うことも禁じられている。 議長は、参加者の意向を無視して、参加者が発言権を得る前に、強引に採決を行い議題を通してはならない(議長は質問の審議終了を強制するためにガベルを使ってはならない)。「ガベルを渡す(pass the gavel)」という表現は、ある議長から別の議長へ順番に引き継がれることを意味する。 商談においては上記のような使用例のほかに、式典などで使用される場合もあり、様々な意味を付加して、それに対応するガベルの叩く数を決めておくことができる。 ガベルはアメリカの法廷で使用されており、比喩的に全般的な司法制度や特に裁判官を意味する用語にもなっている。一方、イギリスやアイルランドにおいては、アメリカの影響を受けてテレビ番組においてはガベルが用いられるものもあるが、実際に裁判においてガベルが用いられていることはない。例外としてインナー・ロンドン刑事法院(英語版)では、書記官が裁判官が入廷したことを出席者に知らせるためにガベルを使用している。
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