他文字使用言語のラテン文字表記法の成立
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 20:57 UTC 版)
「ラテン文字」の記事における「他文字使用言語のラテン文字表記法の成立」の解説
独自の文字を使用する言語でも、ほとんどはラテン文字による表記法が確立されており、借用語や略語などでもラテン文字を用いることが多い。日本語においては、1867年にアメリカ人のジェームス・カーティス・ヘボンがヘボン式ローマ字の表記法を考案し、さらに1885年に田中舘愛橘が日本式ローマ字を考案、さらにこれを発展させて1937年に発表された訓令式ローマ字があり、実際には訓令式とヘボン式の二つの表記法が並立している形となっている。訓令式は一字または二字で多くの音を表記できるため使用しやすい一方、英語の発音からやや離れた表記となっており、普段からラテン文字で書かれる西欧系各言語を母語とする欧米人からは正しく発音されにくいという欠点がある。@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}ヘボン式はその逆で、実際の発音に沿った表記[要出典]となっており、普段からラテン文字で書かれる西欧系各言語西欧系各言語を母語とする欧米人からも正しく発音されやすい半面、表記が長くやや使用しにくい面がある。文部省は1954年に訓令式に基づいた「ローマ字のつづり方」を定め、事情がある場合に限りヘボン式での表記を認めるというスタンスを取った。これに沿って、日本の教育現場においては訓令式での表記を教えている。しかし、実際のローマ字表記は普段からラテン文字で書かれる西欧系各言語を母語とする欧米人にわかりやすいヘボン式での表記が圧倒的であり、統一を求める声も上がっている。
※この「他文字使用言語のラテン文字表記法の成立」の解説は、「ラテン文字」の解説の一部です。
「他文字使用言語のラテン文字表記法の成立」を含む「ラテン文字」の記事については、「ラテン文字」の概要を参照ください。
- 他文字使用言語のラテン文字表記法の成立のページへのリンク