他方式との比較
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 15:11 UTC 版)
「渦電流式レールブレーキ」の記事における「他方式との比較」の解説
渦電流を用いてブレーキ力を得るという点では渦電流式ディスクブレーキと全く同一であるが、渦電流式ディスクブレーキでは車軸に設置したディスクに対して電磁石を設置して渦電流をディスクに発生させるのに対して、渦電流式レールブレーキはレールに対して発生させる。 このため、渦電流式ディスクブレーキは最終的に車輪のレールとの粘着による制約を受け、強くブレーキを作動させると滑走状態となりうる。一方、渦電流式レールブレーキはレールとの直接作用によるブレーキとなっているため、粘着係数の影響を受けない。一般的に高速になるほど粘着係数は低下するため、渦電流式レールブレーキが有利となる。 レールに対して電磁石を近づけるという点では電磁吸着ブレーキと似ているが、電磁吸着ブレーキは電磁石をレールに接触させるのに対して渦電流式レールブレーキは非接触である。また、電磁吸着ブレーキではレールの左右方向にN-S極を並べて前後方向には同一極性になるようにしている。これは渦電流によるブレーキ力は速度によって変化するため、速度に依存しないブレーキ力を得るために渦電流発生を抑止する向きにしてあるものである。故意に渦電流を発生させてブレーキ力を得ようとする渦電流式レールブレーキとは極性の向きが異なっている。 車両に積んだ電磁石で地上側の設備に渦電流を発生させるという原理の点では鉄輪式リニアモーターカーとも共通するが、鉄輪式リニアモーターカーではレールでなくリアクションプレートに対して渦電流を発生させ、また減速のみならず加速にもリアクションプレートとの相互作用を利用する点が異なる。
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