他教派による批判
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/18 01:35 UTC 版)
このように、カトリック教会では煉獄にいる死者のために祈りなどを行う伝統があったが、プロテスタントの諸教派では、当初はルターのように煉獄の存在を認める教父もいたものの、マカバイ記の聖書正典としての疑義や、またルターが贖宥状(免償符)の売買に対して疑問を投げかけたことが宗教改革の発端の一つとなったという歴史的経緯などから、煉獄の概念を否定した。マカバイ記への疑義に対して、カトリック教会は、マカバイ記をタルムードの著者たちやユダヤ人歴史家フラウィウス・ヨセフスも聖書として疑っていなかったこと、ユダ・マカバイによって規定されたハヌカ(光の祝い)をキリスト自身も行っていること、アウグスティヌスやインノケンティウス1世など初代教会の教父達も正典と宣言していることなどから、旧約聖書に含めている。 また、正教会にも死者のために祈るパニヒダという伝統があるが、正教会における聖伝には煉獄は無いとする理由から、また、陰府と天国の間には大きな淵があるという見解から(『ルカによる福音書』16章26節)、正教会では煉獄の存在を認めていない。
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