仏教・バラモン教との習合
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/05 15:36 UTC 版)
「ピー信仰」の記事における「仏教・バラモン教との習合」の解説
仏教、ピー信仰ともに相互に儀礼の中で習合が行われている。ピー信仰内の習合にのみに言及すると、儀礼中での経の読経、シャーマンの仏教戒律による修身などあげられる。また、ピー自体の仏陀の弟子としての位置づけが行われていたりもする。(ピー・プーセ・ヤーセ、他) また、北タイのピー信仰の祭りを行う際に、コンタンカーウと呼ばれる祭祀者、もしくは在家集団のリーダーが5枚の盆のついた柱(サオ・ターウ・ターン・シー)に供物を置く儀礼を行うことがあるが、これは天上のインドラ神、大地のタラニー母神、四方を守る四天王(ターウ・ターン・シー)に守護を願うものであり、仏教、バラモン教との関連がある。 同様に、北タイの大きな祭の際には、祭りを守護するためにプラ・マハー・ウパクットと呼ばれる伝説上の仏教僧を湖底、海底の神殿から招霊をする事がある。この習慣はビルマ、北タイ、東北タイ、雲南に広がっている。この僧の信仰には仏教思想と精霊信仰の融合が見られる。ビルマには似た名前の水の精霊がいることが知られている。護符もあり、万難除け、交通安全の護符とされる。 さらに、タムクワン(スークワン:東北部・北部)儀礼はタイ土着のバラモン教と関係があるが、その際にはピーが召喚される場合がある。 また、1956年、エーラーワン・ホテルの工事中に事故が多発し、作業員が「悪霊がいる」として建設作業を拒否したため、ホテルの経営側がヒンドゥーの神ブラフマーを祭るエーラーワンの祠を設置したのち、工事が順調にはかどったといわれている。この後、多くの場所でブラフマーが土地神(พระภูมิ) として悪霊を鎮めるという信仰が広まり、多くのブラフマーの祠が建設されている。
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