人気投票・批評
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/02 10:23 UTC 版)
本作は、美少女ゲーム雑誌BugBugの「2001年読者が選ぶ美少女ゲーム年間ランキング」の総合部門とサウンド部門とゲーム性部門で1位を獲得したほか、シナリオ部門で3位に、グラフィック部門で4位にランクインした。さらに同ランキングのキャラクター部門においては、主人公の山本悪司が23位にランクインした。同誌の2002年4月号に掲載された企画「言いたいホーダイ2001年 編集部㊙座談会」において、当時同誌の編集部に所属していたりっちぃは、総合部門での結果について同誌らしいと発言している。当時同誌の副編集長を務めていたでも、プレイヤーがモチベーションを保てる仕組みになっている点を評価している一方で、本作は自分でストーリーを構築する作品であるにも拘わらずシナリオ部門で上位にランクインするのはシナリオの構築が上手なのだろうと分析している。 発売から20年近く後の2020年、BugBugが運営するニュースサイト・BugBug.NEWSにて本作のレビューが掲載された。レビュアーは、戦後復興期をモチーフに、薬物や人身売買が横行する上にヤクザや進駐軍や宗教団体と闘うという混とんとした世界観は、当時のアダルトゲームでは珍しいと述べ、その内容を『はだしのゲン』にたとえている。それがゆえに、もしヒロインが誘拐された場合はもう二度と戻ってこないという絶望感を味わうようなリアリティがあるとも述べている。同様の理由から、レビュアーは本作においては暴力的なHシーンは必須だと述べている。レビュアーはキャラクターたちが魅力的であるからこそ、プレイヤーがどうすれば悲惨な展開を回避できるか模索できるとも述べている。その中でもレビュアーはメインヒロインの岳画殺を挙げており、古風な物腰と、強者に立ち向かう覚悟を持つ姿が主人公のようだと述べている。また、レビュアーはドライに極道を歩む主人公の山本悪司の行動理念が新鮮であるとし、『Rance』シリーズのランスとは違うタイプのアンチヒーロー像を確立していると述べている。さらに、レビュアーは必要とあらば女だろうが慕う者だろうが平気で殺すほどの実利主義と、身内に対して実利を無視してまで尽くすという相反した性質が、悪司を芯の通った熱きアンチヒーローにしていると評価している。加えて、レビュアーは本作のテーマが一般受けするとは思えないにもかかわらず大ヒットした理由として、ゲームバランスの良さを挙げている。レビュアーは本作の音楽も任侠の世界を強調するような音楽だと評価している。
※この「人気投票・批評」の解説は、「大悪司」の解説の一部です。
「人気投票・批評」を含む「大悪司」の記事については、「大悪司」の概要を参照ください。
- 人気投票・批評のページへのリンク