主要なエンドリボヌクレアーゼ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/30 16:41 UTC 版)
「リボヌクレアーゼ」の記事における「主要なエンドリボヌクレアーゼ」の解説
EC 3.1.27.5 RNase Aは研究に広く使用されるRNaseである。RNase A (たとえばbovine pancreatic ribonuclease A: PDB 2AAS)は研究室で一般に用いられる酵素の中で最も丈夫なもののひとつであり、RNase Aを精製する方法の一つに、細胞の抽出物を煮沸しRNase A以外のすべての酵素を変性させるというものもあるほどである。RNase Aは一本鎖RNAの配列に特異的であり、一本鎖のC残基またはU残基(ピリミジン残基)の3'末端を切断して、3'末端リン酸化物を生じる。 EC 3.1.26.4 RNase H はDNA/RNAハイブリッド二本鎖を形成しているRNAを切断し、一本鎖DNAを生じるリボヌクレアーゼである。RNase Hは非特異的なエンドヌクレアーゼであり、加水分解によってRNA切断を触媒する。酵素に結合した二価金属イオンはその活性を助ける。RNase Hは5'末端リン酸化物を生じる。 EC number 3.1.??: RNase I は1本鎖RNAの3'末端で全てのジヌクレオチド結合を切断し5'-ヒドロキシル末端, 3'-リン酸末端を作る, このとき中間産物として2',3'環状モノリン酸が生じる. EC 3.1.26.3: RNase III は原核生物においてポリシストロニックに転写された rRNA (16s rRNA と 23s rRNA)を切断することで成熟させる触媒として知られる。また、2本鎖RNAを分解する double strands RNA (dsRNS)-Dicer ファミリーのRNaseでも有る。さらに、pre-miRNA (60–70bp)を消化する事でmiRNA (22–30bp)に成熟させ、この活性によってmRNAの翻訳制御やmRNAの分解による発現制御に関わる。 EC number 3.1.26.-??: RNase Lはインターフェロン誘導性RNaseである。活性化されると細胞内のRNAを無差別に分解する。 EC 3.1.26.5: RNase P は他のRNaseと異なり リボザイム – a ribonucleic acid の一種であり、酵素である他のRNaseと同様の活性を有する。 RNase PはtRNA前駆体の余剰配列を分解する事でtRNAを成熟させ機能を持つ。 EC number 3.1.??: RNase PhyM は1本鎖RNAの特定領域を切断するRNaseである. 3'末端不対合塩基の A と U 残基で切断する. EC 3.1.27.3: RNase T1 は1本鎖RNAの特定領域を切断するRNaseである. 3'末端の不対合G残基で切断する。 EC 3.1.27.1: RNase T2 は1本鎖RNAの特定領域を切断するRNaseである. 3'末端の4塩基全てに活性を持つが, A末端を優先的に作る. EC 3.1.27.4: RNase U2 iは1本鎖RNAの特定領域を切断するRNaseである. 3'末端の不対合A残基で切断する。 EC 3.1.27.8: RNase V1は配列非特異的に2本鎖RNAを分解する.
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