丹波紙布
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 05:25 UTC 版)
紙布(しふ)は、細く裁断した紙に撚りをかけて糸にしたものを織機で織りあげた布である。木綿が全国に流通する以前の時代(おおむね明治時代以前)に木綿栽培が困難だった東北・北陸地方や山間部などの寒冷地で多く生産され、衣料とされた。丹波地域でも紙布が生産された痕跡があることから、染色家の河口三千子がこの復元に試み、1966年(昭和41年)頃から丹波産の古い紙布を参考し研究を行い、黒谷和紙を用いて完成した復元紙布を「丹波紙布(たんばしふ)」と称した。丹波紙布は、軽くて丈夫であり、風合いも良いという特徴がある。 河口は本職の木綿織物の制作の傍ら、丹波紙布を用いた作品を多々制作し、日本伝統工芸展に出展するなどして紙布と黒谷和紙の普及に努めた。1960年代(昭和30年代後半)から河口が収集した衣類関係資料は、1995年(平成7年)に「丹波生活衣及び関連資料」として福知山市有形民俗文化財に指定された。
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