世界市場から撤退
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/28 02:24 UTC 版)
「ゲートウェイ (PCメーカー)」の記事における「世界市場から撤退」の解説
短期間のうちに世界各国へ進出したものの、競争の激化を受けた2000年頃からのアメリカ本社の急激な経営悪化に伴い、2001年の年初頃から世界的に事業を縮小することが噂され、社内基幹システム変更や新規路面店の展開など様々な新規プロジェクトが突如凍結された。その後8月に日本やシンガポール、イギリスやオーストラリアなどの国際市場から突如撤退し、同時にこれらの国に向けた製品を生産していた、アイルランドとマレーシアにある生産工場も閉鎖することを発表した。この大規模なリストラにより、1万9,000人いた全世界の従業員の25%を削減し、年間で約3億ドルのコスト削減が達成できるものと予想された。 社内のみならず社外でも撤退の噂はあったものの、正式発表は実際に撤退・事業停止するわずか数日前のことであったために顧客に混乱を起こし、まさにITバブル崩壊の象徴的な出来事として大きく報じられた。日本ゲートウェイとデルコンピュータの熾烈な価格競争が、日本のパソコン市場の価格低下に与えた影響は大きかったため、多くのパソコンユーザー(特にハイエンドユーザー)がその撤退を惜しんだ。実際、日本ゲートウェイの撤退後、日本ゲートウェイの顧客が大量にライバルのBTOメーカー(特にデルコンピュータ)に移動したため、同社は大きく収益とシェアを伸ばすことになった。 日本撤退後は、米Vsource社に顧客サポート業務が引き継がれた。太平洋地域全般においてもVsourceにサポートが引き継がれた。Vsourceは従来のゲートウェイの電話番号等によるサポートの他、ヤフオク!を利用してアフターパーツの供給・PC/AT互換機の販売等を行った。PC/AT互換機はゲートウェイと共通の取引先であったパソコン工房の製品であるかは不明。ゲートウェイの日本撤退後、ノートパソコンのバッテリーが供給されないなど、アフターサービスに混乱が発生した。
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