一般用医薬品 (スイッチOTC)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/26 07:08 UTC 版)
「ファモチジン」の記事における「一般用医薬品 (スイッチOTC)」の解説
1997年に山之内製薬は、ガスター(錠剤)をスイッチOTCした「ガスター10」(ガスター・テン)を発売開始。内用薬初のスイッチOTCであった。ガスター10は、元々「ガスター20」の名称で医療用医薬品として使用されていた物を、一般用医薬品(大衆薬)として販売するために、ファモチジンの含有量を10mgに抑えて開発した物である。現在でも医療用医薬品としてガスター20は広く使われている。 当時は胃酸を抑える効果のあるアルミニウム・マグネシウムや胃粘膜を保護する成分(ロートエキス・スクラルファート等)・消化酵素(リパーゼ等)など古典的な成分を配合した胃腸薬のみ市販化されていたため、1回あたりの単価が高価であるにも関わらず、胃痛・胸やけに即効性のあるガスター10は瞬く間にヒット商品となり、後に散・OD錠・内用液(医療用には無い)型も発売されるようになった。他の大衆薬メーカーも1998年からH2ブロッカー製品の市販に追従したが、撤退して流通していない。 ただし、体質や既往歴によっては重篤な副作用が起こる可能性があることや、あくまで対症療法のため常用を続けると重篤な胃疾患(胃潰瘍・胃癌など)の症状を紛らわせて発見が遅れる場合もあるため、発売当初より「薬剤師に相談すること」を広告で周知している。2009年の改正薬事法施行により第一類医薬品に移行してるため、引き続き薬剤師のいる薬局・ドラッグストアでないと販売できない。なおガスター10には、ファモチジン以外の有効成分は含んでいないため、食べ過ぎによる消化促進の効果はない。 ガスター10は2004年にゼファーマへ移管され、後に第一三共ヘルスケアへ吸収されたことから、同社(第一三共)の製品として発売されている。 山之内時代・ゼファーマ時代・第一三共時代まで一貫して、パッケージの「ガスター10」ロゴの「10」には必ず「テン」の振り仮名が振ってある。
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