ヴィース教会とは? わかりやすく解説

ビース‐きょうかい〔‐ケウクワイ〕【ビース教会】

読み方:びーすきょうかい

Wieskircheドイツ南部バイエルン州フュッセン近郊の町、シュタインガーテンにある教会1746年から1754年にかけて、ドイツの建築家、ドミニクスツィンマーマンにより建造。特にその内装飾天井画はドイツロココ様式最高傑作とされ、1983年世界遺産文化遺産)に登録された。ビースの巡礼教会


ヴィース教会(ドイツ)


ヴィースの巡礼教会

(ヴィース教会 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/02 04:24 UTC 版)

ヴィースの巡礼教会
ドイツ
ヴィースの巡礼教会
英名 Pilgrimage Church of Wies
仏名 Église de pèlerinage de Wies
登録区分 文化遺産
登録基準 (1), (3)
登録年 1983年
公式サイト 世界遺産センター(英語)
地図
使用方法表示

ヴィースの巡礼教会(Wieskirche)はドイツバイエルン州南部、ヴィース(行政上はシュタインガーデン)にあるキリスト教教会1745年から1754年にかけてヨハン・バプティストとドミニクス・ツィンマーマンによって建てられた。内装のロココ装飾によって著名である。シュタインガーデンはフュッセンの近郊に位置する自治体。

概要

1738年、ある農家の夫人がシュタインガーデン修道院の修道士が彫った「鞭打たれるキリスト」の木像をもらい受けたところ、6月14日このキリストの像が涙を流したという。教会ではこれを奇跡とは認定しなかったが、この噂は「ヴィースの涙の奇跡」として広まり、巡礼者が農家に集まるようになった。1740年には牧草地の小さな礼拝堂に移したが、巡礼者は増える一方であった。そこでシュタインガーデン修道院が先頭に立ち、一般からの浄財を募るなどして建設資金を捻出し、1746年から建造されたのがこの教会である。1754年に献堂式が行われ、最終的に完成したのは1757年であった。設計はドイツ・ロココの完成者として名高いドミニクス・ツィンマーマンで、それまでにも数多くの建築を手がけていたが、この教会には特別な愛情と情熱を傾け、完成後もこの教会から離れることを嫌い、すぐ近くに居を移し、亡くなるまでこの教会を見守り続けた。

外観は牧場の中に建つ、非常に質素な教会だが、ロココ様式の内部の装飾はヨーロッパ随一と言われており、特にその天井画は「天から降ってきた宝石」とも讃えられている。ロマンティック街道ドイツ・アルペン街道の観光スポットの一つとなっている。

1983年ユネスコ世界遺産に登録された。

中央下が旧礼拝堂。右奥が1757年に完成した教会。

登録基準

この世界遺産は世界遺産登録基準のうち、以下の条件を満たし、登録された(以下の基準は世界遺産センター公表の登録基準からの翻訳、引用である)。

  • (1) 人類の創造的才能を表現する傑作。
  • (3) 現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠。

交通

ヴィース教会はフュッセンとオーバーアマガウを結ぶロマンティック街道から少しそれた所にある。公共交通機関は一日数本のバスのみ。なお、ドイツ全土のバスの時刻はドイツ鉄道のホームページから検索可能である。

外部リンク

座標: 北緯47度41分00秒 東経10度54分00秒 / 北緯47.68333度 東経10.90000度 / 47.68333; 10.90000




固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ヴィース教会」の関連用語

ヴィース教会のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ヴィース教会のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
近畿日本ツーリスト近畿日本ツーリスト
Copyright(C) All rights reserved by Kinki Nippon Tourist.
近畿日本ツーリスト世界遺産
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのヴィースの巡礼教会 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS