ロバート・デ・ウォーレン
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「ノーザン・バレエ団」の記事における「ロバート・デ・ウォーレン」の解説
1976年に芸術監督となったロバート・デ・ウォーレンは古典で経験を積んだダンサーで、以前はロイヤル・バレエ団や西ドイツの大手バレエ・カンパニーに所属していた。就任後、団の名称をノーザン・バレエ・シアターに改称し、長編のクラシック・バレエ、埋もれた作品の再発見、そして新作のダンス・ドラマ作品に取り組み始めた。11年間に渡り芸術監督を務める中で、団を30人以上のダンサーを擁する規模に拡大し、オーギュスト・ブルノンヴィル、ミハイル・フォーキン、ウォルター・ゴア、ジョン・クランコ、ロイストン・モルドゥームなどといったさまざまな振付家による作品を上演した。 デ・ウォーレンは創造意欲に富む人物で、アンドレ・プロコフスキーやジェフリー・コーリーといった演劇性の強い振付家とのコラボレーションをもたらした。同団の代表作である『Miss Carter wore Pink』はヘレン・ブラッドレイの伝記を基にしたダンス・ドラマで、ピンクの衣装をまとった女優パトリシア・フェニックスのライブ・ナレーションをフィーチャーしたものであった(訳注:ヘレン・ブラッドレイは画家で、その作品の多くにピンクの服を着た「ミス・カーター」という人物が描かれていた)。デ・ウォーレンは、舞台芸術にグラスゴーの Citizens Theatre の監督であったフィリップ・プラウズやクライブ・ラヴァーニャなどを招いた。 このほか、『レ・シルフィード』と『ジゼル」の上演にあたり、コーチとしてアリシア・マルコワを招聘した他、ルドルフ・ヌレエフを桂冠アーティストおよび常任ゲスト・アーティストに招き、王族からマーガレット王女をパトロンに迎えた。デ・ウォーレンは、ジリアン・リン振付、クリストファー・ゲイブル主演でローレンス・スティーヴン・ラウリーの生涯を描いたバレエ『A Simple Man』を制作したのを最後に、1987年に退団してミラノ・スカラ座に移籍した。
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