レモン以外の材料による電池
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 16:03 UTC 版)
「レモン電池」の記事における「レモン以外の材料による電池」の解説
多くの果物や液体を酸性電解質として使うことができる。レモン、みかん、グレープフルーツなどの柑橘類にはクエン酸が含まれている。その酸性度 (pH) は様々である。 ジャガイモにはリン酸が含まれており、リン酸が電解質となり電池となる。電力のない地域でLED照明を付けたジャガイモ電池を使うことが提案されている。ヘブライ大学のラビノヴィッチ教授は、1個のジャガイモを8分間茹でたあと4つまたは5つに切り、それぞれに銅電極と亜鉛電極を差し込み直列に接続してLEDに電力を供給する実験を行い、40日間にわたってLEDを点灯させることができたことを発表した。ジャガイモを茹でることで、ジャガイモの内部の有機組織を分解して抵抗を減らし、電子がより自由に動くことができるようになるという。 また、キャラニア大学のジャヤスリヤ教授の研究チームは、プランテンの茎を煮沸して切り刻んで実験を行い、乾燥が防止されていれば500時間以上にわたってLEDを点灯させることができることを発見している。 ほかに、野菜で実験を行うこともできる。食酢などの液体を容器に入れて電極を浸し、電解液として使うこともできる。 使った食品によって電池の起電力は異なる。同じ食品でも、銅や亜鉛以外の金属を電極として使った場合、銅/亜鉛とはイオン化傾向の差が異なるため、起電力が異なる。たとえば亜鉛の代わりに亜鉛よりもイオン化傾向の大きいマグネシウムを負極として使い銅/マグネシウムの電池とした場合、銅/亜鉛の電池よりも起電力は高くなる。
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