ルールの起源
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 08:50 UTC 版)
大筋は創設者である立川談志が考えたとする話が広く知られている。しかし、座布団を使うという点に関して言えば、実際にはのちにチーフプロデューサーを務めた小暮美雄が考案している。小暮によれば、以下のような経緯である。 アトラクションとしての大喜利は番組開始以前から存在し、寄席やテレビでも行われていた。悪い答えのペナルティとして、あたかも羽子板遊びのように「顔に墨を塗る」ということなどが行われていた。しかし、新しく始める『金曜夜席』でも「顔に墨を塗る」ということをやったのでは先行の演芸番組との差別化を図ることは難しいと判断されたため、最初は「そばを一杯食べさせる」という案が出たが実現せず、考えた末に「罰を与えるより褒美を与える」という逆転の発想が生まれた。ところが、褒美を与えるのなら何を与えるべきかという点でまたもや詰まってしまい、とりあえず「人形を与える」という案が出たものの気持ち悪いと思われ話が進まなかった。『金曜夜席』の初放送日が間近に迫る中、小暮は「私に任せてくれ」と言い切って、落語家が喜びそうなことはないかと新宿末廣亭に行ったが、褒美のことで頭がいっぱいで落語を楽しむところではなかった。結局、何も思いつかないまま末廣亭を出た小暮であったが、その時一緒に出てきた2人連れの「どうして落語家さんが代わる時、下の人(前座)が出て来て座布団を裏返すの?」という会話を耳にした小暮は、ここで初めて「座布団を与える」という発想が出てきた。そして、寄席で落語などを演じる場所を「高座」と呼ぶところから「(座布団を重ねることによって)高い所をもっと高くしたら(落語家が)喜ぶかもしれない」と思いつき、「私に任せてくれ」と周囲に言っていたことや初放送日が間近だったこともあって、「いい答えには座布団を与える」という小暮の案がそのまま通った。
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