ルーファス (ストリートファイター)とは? わかりやすく解説

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ルーファス (ストリートファイター)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/29 14:52 UTC 版)

ルーファス
ストリートファイターシリーズのキャラクター
ゲームでの初登場 ストリートファイターIV
羽多野渉(日本語)
クリストファー・コーリー・スミス英語版(英語)
詳細情報
肩書き 格闘家
格闘スタイル (勘違い)空手[1]
出身 アメリカ合衆国
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ルーファス (Rufus) は、カプコンの対戦型格闘ゲーム『ストリートファイターIV』シリーズなどに登場する架空の人物。

担当声優羽多野渉(日本語)、クリストファー・コーリー・スミス英語版(英語)。

概要

『ストリートファイターIV』(以下『ストIV』)で追加された新キャラクター4人のうちのひとり。丸々と太った外見と、そのイメージを覆すウェイトを感じさせない素早い身のこなしが特徴の白人男性。『ストIV』シリーズに登場するキャラクターの中では断トツの巨漢で、エドモンド本田よりも50kg近く重い。

キャラクターの初期デザインでは、「スキンヘッドに道着姿の凛々しい黒人の青年」とされていたがアメリカのチェックで没にされたため、急遽デザインの変更が行われた経緯を持つ[2]。コンセプトとしては、これまでの格闘ゲームのキャラクターにはいなかった「肥満体型の白人男性だが、見かけによらず素早い動きが可能なキャラクター」を目指して作られたが、先に稼動した3D格闘ゲーム『鉄拳6』に似た特徴を持つキャラクター、ボブが登場したため、スタッフは「考えることは同じなんだな」と思ったという[3]。後にボブとは『ストリートファイター X 鉄拳』(以下『ストクロ』)で競演を果たしている。

また、開発段階ではブレイクダンスとクンフーを組み合わせた「ブレイクンフー」という格闘スタイルを使う予定だったという[4]

キャラクター設定

「全米最強」を自称するアメリカ人格闘家。かつて行われた中西部格闘大会[5]、北米格闘大会[6]での優勝経験を持つ実力者であるが、ケン・マスターズがその上を行く「全米格闘王」の異名を持つゆえに一方的にケンをライバル視している。

外見は口ひげを生やして、弁髪[注 1]を結っている極度の肥満体型の白人男性。黄色地に黒のラインが入ったブルース・リーのトラックスーツ風ライダースーツを着用しているが動くだけで腹が揺れ動き、出っ張った腹のせいでジッパーが上げられない腹部からは腹毛を覗かせている。

人物

性格はプライドが高く自信家で、極度の自分好き。また、要領が悪くせっかちな上に非常に饒舌であるため、相手をまくし立てるように話す癖がある。そのため相手の話を聞かずに一方的に喋り続けてしまうこともしばしばあり、あまりの話の長さに他のキャラクターから呆れられる場合も多い。ゲーム中の勝利メッセージもとても長く、画面内に入りきらないためほぼ全てが途中で途切れてしまっているほか、『スーパーストリートファイターIV』(以下『スパIV』)のオープニングムービーでは2分以上もの間ひたすら自分ひとりで喋り続けている。その内容も基本的に長々しい無駄話が多いが、長々しくも比較的冷静な意見を述べていたり、彼なりに対戦相手を気遣っていることもある。

異様なほど早とちりが激しく、金髪か道着姿のどちらかであれば即座にケンだと思い込んでしまい、勘違いで喧嘩を売ってしまうことが多々ある。ただし、ケン本人に対しては眉毛が黒いことを理由に「影武者じゃないのか?」と疑い、ケンを呆れさせている。

一方で自分好きという性格から誤解されやすいが、根は善人かつ常識的であり、殺意の波動に目覚めたリュウへの勝利メッセージではケンと勘違いした上で、明らかに普通でない様子から病気と判断し病院へ行くことを勧めており、に勝利した際も「年寄りを大切にしないヤツは即地獄行き」という祖母の教えを守り必要以上に痛めつけないよう心掛けてる一面が見られる。また常識的な一面もあり、ベガを指し「世界征服なんてしたら全世界の面倒を見なきゃならないから面白いとは思えない。世界は広いっていうことを考えてるのか?」と苦言を呈したり、攻撃的なジュリを指し「どういう教育を受けて育ったのか。お前の楽しみ方はおかしい」[注 2]と叱っている。

プロフィールデータでは、ルーファスの格闘スタイルはクンフーではなく「(勘違い空手」と表記されているが、これはルーファスが空手とクンフーを区別していないことが理由として挙げられている。また、元となったクンフーもルーファスが自己流にアレンジしていっているため、厳密に言えば「クンフーとも空手とも違う、ルーファス独自の格闘スタイル」ということになっている[7]。我流の格闘技(通称・ヒップホップカンフー)を扱うため型破りもある[注 3]

また自称する「全米最強」ではあるが、続編の『スパIV』ではさらに「全宇宙最強」「全この世的最強」と自称するに至る。その割には実力は(ケンに比して)疑問符付きであり、『ストIV』ではマイク・バイソンから夜郎自大な様子を「クサレ豚」呼ばわりされ、『スパIV』ではキャミィに敗北する際に勝手に動き回って息切れした挙句に「アマチュアそのもの」とダメ出しされる等、悪い評価をされてしまう事が多い。奇抜かつ奇天烈な技が多いものの、時には口先だけの大口叩きではない実力を発揮し、春麗からも動きの良さはある程度評価されている(ただし体の大きさがそれを台無しにしているとも)。一方、現在の肥満体系は意図的に維持しているらしく、狂オシキ鬼との対決後はカロリーを消費し過ぎて痩せてしまう事を危惧している台詞を発している。

「バイカー(=バイク乗り)界のレジェンド」を自称しており、サイドカー付きのバイクを所有している。どこに行くのにもバイクを使い、バイクで行けない場所には行かないなど独特のポリシーを持っており、バイクへの情熱やバイカーとしての生き方を対戦相手に説教したりもする。真偽は不明であるが「バイクで中国まで横断した」と言い張っている。アメリカから中国へバイクで移動するのは本来不可能と言えるが、ルーファスはアメリカから北極へ行って氷を渡って中国に辿り着いたと話す。

キャンディ

ルーファスの恋人。元々は後姿のみの登場だったが、後に美女であることが明らかになった[8]

トレードマークはウェーブのかかったオレンジ色の髪の毛と赤い帽子。活発な性格をした女性で、ルーファス同様、非常にマイペースかつ能天気な人物。性格的には似た者同士のため相思相愛の仲であり、キャンディから結婚を持ちかけるほど心底惚れこんでいる様子。また、ルーファスに格闘大会に出場し、ケンを完膚なきまでに叩きのめして全米一を証明するよう提案したのもキャンディである。

二人の馴れ初めは『ストIV』本編から2年前の秋、大勢の男たちに追われているキャンディを偶然その場に居合わせたルーファスが助けたことがきっかけ。なお、キャンディが追われていた原因は食い逃げである[5]

『スパIV』のエンディングでは「全米最強の自慢の彼氏」としてルーファスのことを自慢した後、北極に行って白熊を見るためにルーファスとともに旅立っていく様子が描かれている。

他のキャラクターとの関係

ケン・マスターズ
全米格闘王。ルーファスが一方的にライバル視している。
ただしルーファスのミスやバイクのエンストなど、まったく関係ないことでもケンに結び付けて考えるなど逆恨み的な要因も多いようである。
ダルシム
インドの僧侶。宙に浮いているダルシムを見て不思議がり、宇宙人呼ばわりして怒らせてしまう。さらに、ダルシムの話を聞かずに彼のことを「地球侵略に来た宇宙人」と勘違いし、地球防衛のために勝負を挑んでいる。
ディージェイ
ミュージシャン兼キックボクサー。『スパIV』で対戦。
二人とも相手の話を聞かない性格のため、ルーファスはディージェイが弟子入り志願のファンだと勝手に勘違いし、テストと称してディージェイとの勝負に応じる。
ザンギエフ
「赤きサイクロン」の異名を持つロシアのプロレスラー。
『ストクロ』におけるルーファスのタッグパートナー(超重量級タッグ)。南極に飛来した「箱」を取りに行くため、ザンギエフはルーファスに協力を依頼する。
リュウダンまこと
道着を着ていたため、ケンと勘違いされる(豪鬼は例外)。
ガイルアベル、キャミィ、コーディーディカープリ
金髪だったため、ケンと勘違いされる。
バルログポイズン
金髪でも道着でもないが、ケンと勘違いされる。
鉄拳シリーズ』のキャラクター
『ストクロ』で競演した鉄拳キャラクターの内、金髪のキャラクター全員(女性、ロボット含む)とキングをケンと間違えているが、同作でルーファスに対する勝利メッセージでケンについて触れる鉄拳キャラクターはボブとポール・フェニックスのみ。

また、時には格闘家ですらない一般人もケンと間違えて襲っている[9]

登場作品

脚注

注釈

  1. ^ 本人いわく「シンプルに見えてアピール性が強く、それでいてどんな動きをしても崩れない」ヘアスタイルらしい。
  2. ^ ただし、後半のセリフは途切れている。
  3. ^ 本人いわく、子供の頃に映画館でクンフーを初めて見たことがきっかけでやり始め、基礎は通信教育で極めたという。

出典

  1. ^ 『STREET FIGHTER IV MASTER GUIDE 拳の書』他。
  2. ^ 『ストリートファイター アートワークス 覇』より。
  3. ^ 『ストリートファイターIV/スーパーストリートファイターIV オフィシャルコンプリートワークス』より。
  4. ^ スーパーストリートファイターIV開発ブログ『第2回:キャラバランス』より。
  5. ^ a b 家庭用版公式サイト・サイドストーリーズ(ルーファス&キャンディ)より。
  6. ^ 『ストリートファイタークロス鉄拳]』超重量級タッグ・オープニングより。
  7. ^ スーパーストリートファイターIV公式ブログ『質問に答えちゃうシリーズ、復活!』より。
  8. ^ 『ストIV』アーケード版エンディング、家庭用版『ストIV』オープニングなど。
  9. ^ 家庭用版公式サイト・サイドストーリーズ(ルーファス)より。

参考文献


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