リブレット作者とリブレットの地位
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 17:02 UTC 版)
「リブレット (音楽)」の記事における「リブレット作者とリブレットの地位」の解説
上演の時に印刷された台本が売られることが一般的になり、それらは手書きの楽譜より現存しているが、18世紀後期のロンドンでさえ、台本作家に言及したレビューは稀で、ロレンツォ・ダ・ポンテは回想録の中でそのことを嘆いている。 しかし、20世紀になった頃には、台本作家も重要な共作者として認識されるようになった。たとえば、ギルバート&サリヴァンがそうである。現在、オペラやオペレッタの作曲家の名前が宣伝のトップにきて、台本・作詞はその次にくるか、あるいは脚注扱いされるのが普通であるが、例外もある。『三幕の四人の聖人(英語版)』(作曲はヴァージル・トムソン)では台本のガートルード・スタインの名前が、『イオリオの娘(英語版)』(1906年、作曲はアルベルト・フランケッティ)では、原作者(戯曲)で台本作家のガブリエーレ・ダンヌンツィオの名前が、それぞれトップに記された。 一方で、台本があまり出来が良くなくても、素晴らしい音楽がつけられることによって、台本作家の名前が音楽史に残る場合もある。たとえば、モーツァルトの台本作家ジャンバッティスタ・ヴァレスコ(英語版)がそうである。 オペラにおいて、歌詞と音楽のどちらが重要かという問題は長い間議論されていて、リヒャルト・シュトラウスのオペラ『カプリッチョ』では劇中でその議論を扱っている。
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