ユーリイ・ドルゴルーキイ
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「ボレイ型原子力潜水艦」の記事における「ユーリイ・ドルゴルーキイ」の解説
1番艦は1995年8月19日に艦艇リストに入籍し、「サンクト・ペテルブルク」と命名されたが、1996年5月1日に「ユーリイ・ドルゴルーキイ」に改名された。 その後、予算不足による建造中断などの紆余曲折を経て、2007年4月15日、ロシア北部にあるセヴマシュ(セヴェロドヴィンスク造船所)で進水した。進水の予定は3月18日、インテルファクス通信にセヴマシュ関係者から伝えられており、進水記念式典の模様はメディアでも報道された。進水記念式典でユーリイ・ドルゴルーキイが初公開されたが、その姿はそれまでの予想とは全く違う形であった。ソ連崩壊に伴い、造船所の技師や熟練工が流出した上、ウクライナから供給されていた特殊鋼や設備が独立ウクライナから供給を断られ、さらに予算不足、しかも1番艦は設計変更まであったため起工から進水に10年もかかっており、設計変更後の2番艦でさえ、起工から進水に6年を費やしている。 2009年6月から海上公試が始まり、消磁関係で重大なトラブルがあるなど幾つかの問題点が指摘されたが、10月上旬にはトラブルが解決されて終了した。当初、2009年末から2010年初頭に引き渡される予定だったが、3M14ブラヴァーの開発が不調であるため、2010年内に延期された。 2012年になって3M14ブラヴァーの配備に目処がつき、年内に艦隊とともに海軍へ引き渡される予定であったが、急激なインフレで1番艦の建造費だけで230億ルーブルに達し、政府が海軍に融資した200億ルーブルを超過しており、さらに造船所が自己資金で建造した費用1,800億ルーブルの追加融資も要求してきたため、引渡しがいつになるかは不透明なままであった。1番艦と2番艦は北方艦隊白海海軍基地第339特別建造・修理原潜旅団で慣熟訓練と試航を行なっていたが、前者は北洋艦隊所属の乗員で後者は太平洋艦隊所属の乗員で運用していた。 2012年4月19日、アレキサンドル・スホルコフ第1国防次官は、1番艦が6月半ばに、2番艦が8月に就役する見通しであると発表した。最終的に2013年1月10日、北方艦隊の第31潜水艦師団に就役した。「ユーリイ・ドルゴルーキイ」は慣熟訓練を実施中で、実際のパトロール航海を始めるのは2014年中になる予定とされた。
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