モスク建築
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/31 06:52 UTC 版)
建築構造は、回廊に囲まれた四角形の広い中庭と礼拝堂を持つ形が基本形である。アラブ圏ではダマスカスのウマイヤ・モスクのようにキリスト教の教会の構造を取り入れた多柱式のモスクが主流であったが、イランではイーワーン(半ドーム)を多用した形式が起こった。アナトリア半島では中庭をドームで覆う形式が起こり、オスマン帝国に至ってビザンツ帝国のキリスト教の教会建築を取り入れ、大ドームを小ドームや半ドームで支えることで柱のない広大な礼拝堂空間を持つ形式を生み出した。オスマン帝国はコンスタンティノープル(現・イスタンブール)征服後、教会だったアヤソフィアをモスクに転用した(トルコ共和国建国後、博物館とされた)。 図像を廃した内装と外観を持つモスクは、その装飾美・建築美から、非イスラーム教徒にとっても観光施設としての役割も果たしている。イスタンブールのスルタンアフメト・モスク(トルコ語名スルタンアフメット・ジャーミー。通称ブルーモスク)や、イラン、イスファハーンのイマーム・モスク(ペルシア語名マスジデ・エマーム。旧名はマスジデ・シャーで、意味は「王のモスク」)などの著名なモスクは世界遺産に登録されており、世界中から観光客を集めている。
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