メガビットとテレビゲームのカートリッジ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/28 13:54 UTC 版)
「メガビット」の記事における「メガビットとテレビゲームのカートリッジ」の解説
8~16ビットコンシューマーゲーム機時代には、「メガビット」(Mビット)はゲームのカートリッジ(ロムカセット)の容量を表すのによく使われた。プログラマーの岩崎啓眞は、初期のマイコンには4ビット、9ビットのものなどがあり、8ビット単位である1バイトは扱えないため、ビット単位で扱う習慣があったのではないかとしている。 ゲーム雑誌でも、記事にはそのゲームのロムカセット容量が明記されるのが普通であった。スーパーファミコンやメガドライブの大多数のゲームは8Mビットカートリッジが標準的だったが、4Mビットのものも珍しくなく、後には12、16、32Mビットなど大容量のカートリッジを使いグラフィックが強化されたゲームも現れた。『テイルズ オブ ファンタジア』や『スターオーシャン』は48Mビットであった。この「メガ」単位の容量は(時に「ビット」を省略して)ゲームの宣伝にも使われ、後に登場したネオジオでは100Mビットを超えたゲームに「100メガショック」の売り文句が使われることもあった。一方、CD-ROMを使用したゲームは、CD自体の容量の大きさを表すのに「メガバイト」単位が使われたが、個々のソフトの容量が明記されることはほとんど無かった。 しかし、利用者から見てメモリ容量やグラフィックなどのデータのサイズを表すときにはバイトを単位とするのが一般的である。8 ビット = 1 バイトであるから、4Mビットのカートリッジなら 512Kバイト、8Mビットなら 1Mバイトのデータをそれぞれ格納できることになる。ゲーム会社が「メガバイト」でなく敢えて「メガビット」を用いたのは商業的理由、つまり容量の数値を見かけ上 8倍にすることでゲームの価値を強調するためだったのかもしれない。 たとえば、スーパーファミコンのストリートファイターII は 16Mビットカートリッジだったが、2M(バイト)と呼ぶより 16M(ビット)と呼んだほうが確かに好印象であるといえよう。ちなみに 2Mバイトとは、現在のパソコンのデスクトップサイズのビットマップ画像(1,024×768ピクセル、色深度 24ビット、無圧縮)とほぼ同じサイズであり、その容量に同ゲームが1本丸ごと収まっていたのである。 その後、ゲームの大容量化が進み、また媒体もCD-ROM、DVD-ROM、Blu-ray Discといった光ディスクが主流になった。それに従って、ロムカセットを使うゲームでも、ゲーム雑誌などが容量を明記する習慣は廃れていった。
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