ミュンヘンのアルター・ホーフ中庭
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「アドルフ・ヒトラーの絵画」の記事における「ミュンヘンのアルター・ホーフ中庭」の解説
ミュンヘンのアルター・ホーフ中庭 (1914年)はアドルフ・ヒトラーの作品の一つで、広い城館と石畳の庭を描いている(アルター・ホーフは旧宮廷のこと)。ミュンヘン時代のヒトラーは、芸術家として自立する夢を抱きながら、もっぱら一日を読書と絵画の制作に費やしていた。 主に描いていたのは水彩画で、彼がこの技法を用いていたのは絵と建築への愛を同時に表現するためだった。作品を観れば、建物を厳密な線で描写する水彩の表現と技術が伝わってくるが、画面の左手にはそれと対照をなすように柔らかな線の木が立っている。学者のチャールズ・スナイダーによれば、ヒトラーの水彩画の多くが「水と緑にかこまれた質素な建物には細心の注意が払われている〔が〕、重要なのはその建築物だけなのだ…。植物、とりわけ木々の葉っぱに注目してみるといい。たいてい木の葉は絵の具がただ塗りたくられているかまだらになっているかで、正確性であったり写実性への関心はほとんどない。ただ描きたいものの『枠』として描かれているのである」。 2本の木の間には小さな噴水が、きわめて正確に描かれている。 この絵をはじめとした何点かの作品が、米ワシントンの陸軍戦史センター地下に収蔵されているが、その物議をかもす性質から一般公開はされたことがない。
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