ミュンヘンの蔵書
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/03 04:54 UTC 版)
「ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (1557年)」の記事における「ミュンヘンの蔵書」の解説
同時代には1557年に出版されたという言及はなく、クリンコヴシュトレムの書誌(1913年)で言及されたことで知られるようになった。もっとも、クリンコヴシュトレム自身は1730年代の6巻本の書誌で言及されていたことを指摘している。彼の場合は、ミュンヘンのバイエルン州立図書館に所蔵されていた版について、タイトルページの写真とともに紹介した。これは、11月3日印刷完了と記されている方の版で、以降、「1557年のデュ・ローヌによる版」とはこの11月3日の版に他ならないと認識されることになった。 彼が使ったミュンヘンの蔵書は、1942年以後、行方不明となっている。手書きの貸出票の記録から、アドルフ・ヒトラーの側近が借り出したと考えられるが、返却された形跡はない。 戦後、おそくとも1961年までにはソ連(当時)のレーニン図書館(現・ロシア国立図書館)にも11月3日版が存在していることは確認されていたが、これはもともと旧ソ連軍がドイツから持ち出したものではないかとも推測されている。この点について、ロベール・ブナズラとミシェル・ショマラが1983年11月にレーニン図書館に書誌の詳細を問い合わせたときには、そっけない対応だったために確認できなかったという。
※この「ミュンヘンの蔵書」の解説は、「ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (1557年)」の解説の一部です。
「ミュンヘンの蔵書」を含む「ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (1557年)」の記事については、「ミシェル・ノストラダムス師の予言集 (1557年)」の概要を参照ください。
- ミュンヘンの蔵書のページへのリンク