ミニ国家の存立基盤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/23 15:37 UTC 版)
ミニ国家は領土が小さいながらも「国家」として体制を維持し存立し得る理由として様々な基盤をもっている場合が多い。そもそも国家の基本となる領土・人口が少ないにもかかわらず国家として成立し得るということはそれなりの理由があり、「ミニ国家」=「貧しい国」ということではなく、むしろ人口が少ないことも相まって、国民1人あたりの経済力でみれば世界有数の富裕国である場合さえある(例えばモナコ)。一方、西アフリカ地域、太平洋島嶼国家など、そのような特徴的な基盤をもたずにミニ国家として成立している国もあり、その場合は経済的困窮にあえぐ国家もある。また多くのミニ国家は産業の多様性がなく、モノカルチャー経済となっているため、国際経済の情勢によって財政や経済状況が大きな影響を受けやすい。 宗教的基盤をもつ国家 - バチカン 観光資源を基盤に持つ国家 - モナコ、サンマリノ、マルタ、太平洋・カリブ海地域に見られるミニ国家 貿易や国際金融を基盤に持つ国家 - リヒテンシュタイン 資源を基盤に持つ国家 - バーレーン、ブルネイ、ナウル(ただし近年枯渇した) また人的・財政的規模の問題から、一部の行政能力等を外国に依存している場合も多い。たとえば1993年までアンドラの外交はフランスが代行していた。有事の際にはリヒテンシュタインはスイス、モナコはフランス、アンドラはフランスおよびスペインの各国の軍隊が防衛を行うことが決められている。バチカンは事実上イタリアの警察が治安を維持しており、サンマリノでは国民のほとんどが顔見知りという状況下で公平を期すため裁判官は外国人に限られている。
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