マリーナのあるダム湖
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/16 05:49 UTC 版)
ダム湖である船明ダム湖は、昭和59年に相津マリーナが設けられたものの、長らく湖面の本格的な利用はされていなかった。しかし、近年カヌー競技などのグラウンドとして盛んに湖面利用がされている。こうして開発された理由としては、 穏やかな水面で、風・波や流れがほとんどない 都市部に比較的近い(浜松市中心部から1時間強、新東名浜松浜北ICから20分程度) 湖面が広く、長く複数ラインの直線コースが取れる(2000m×6コース。2000mは東海地方では唯一で国内でも有数) 漁船の運航や養殖いかだなどの人工の造波源や障害物がなく、ボートで湖面専有も可能 川なので水質が良く、川の割に水深が十分且つ安定していて利用可能日数が多い(水位の安定度の高さは佐久間発電所の逆調整池で、更に都市部に近い最下流のダムであるためと、電源開発が佐久間-秋葉-船明と連続する3つのダムを一体的に運用しているため) 等々、かなり理想的な条件を備えていたことと、平成3年に静岡県でインターハイが開催されることから、ボート競技のグラウンドとして着目されたことによる。そうして平成2年に天竜漕艇場が設けられて以降、東海地方における漕艇競技のメッカとなり、平成2年からボートの甲子園といえる全国高等学校選抜ボート大会の会場となっている他、平成3年に静岡県で実施されたインターハイや平成15年第58回国民体育大会の漕艇競技会場として使用され、「ボートフェスティバルin天竜」などの大会も毎年開かれている。こうしたレベルの高い大会が開かれる一方で、先述の通り湖面が広く穏やかであるため、初心者や家族連れがカヌーなどを楽しめる場ともなっている。普段でも、地元高校生などのボート競技の練習の他、レンタルカヌーなどが航行している。こうした発展の中、相津マリーナは平成22年に海の駅の認定を受けた。海から船で直接行けない場所の海の駅認定は全国初である。 ダム湖は十年に一回、世界最大級と言われるローラーゲート(水門)9門を全開して湖水を抜き総点検を行う。この期間は当然ながらマリーナ等の利用はできない。また上流域などの大雨時も、増水により危険であるため使用中止となる。
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