マウリシオ・デ・ソウザとは? わかりやすく解説

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マウリシオ・デ・ソウザ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/16 08:01 UTC 版)

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この名前は、ポルトガル語圏の人名慣習に従っています。第一姓(母方の姓)はアラウージョ、第二姓(父方の姓)はデ・ソウザです。

マウリシオ・アラウージョ・デ・ソウザポルトガル語: Mauricio Araújo de Sousa1935年10月27日 - )は、ブラジル漫画家ジャーナリスト著作家。マウリシオ・デ・ソウザ・プロダクション社社長[1]。自身の娘をモデルにした漫画作品『モニカと仲間たち』は50年以上連載され、ブラジルでは国民的人気を獲得している[2][3]。2016年の統計では、最も売れたブラジル人作家の第2位にランキングされており、『モニカと仲間たち』はスペイン語英語にも翻訳されている[4]

「ブラジルのディズニー」とも呼ばれる[5]

略歴

1935年10月27日にサンパウロ州サンタ・イザベル英語版に生まれる。父親アントニオ・マウリシオは詩人であり、母親にも詩才があった。マウリシオは若い時にカートゥーンに興味を持ち、定期刊行物のポスターやイラストを描き始めた。17歳の頃にサンパウロの地方紙フォーリャ・ジ・サンパウロ英語版の社会部記者として働きはじめる。1959年には新聞社を辞め、漫画家としてのキャリアをスタートさせ、1970年に『モニカと仲間たち』の連載を始める。

『モニカと仲間たち』は世界的なヒットに恵まれ、映画、テレビ、ビデオゲームにもなった。サンパウロには『モニカと仲間たち』のテーマパークパルケ・ダ・モニカポルトガル語版1993年に造られている。なお、パルケ・ダ・モニカは2010年に閉園するが、2015年に再オープンしている[6]

マウリシオ本人と共に、漫画のキャラクターのモニカも2007年にブラジルのユニセフ親善大使(ブラジルの国内大使)に認定される[1]

1979年にはペレをモデルにした『ペレジーニョポルトガル語版』を連載し、2006年にはロナウジーニョをモデルにした『ロナウジーニョ・ガウチョポルトガル語版』を発表している[7]

日本との関係

マウリシオ・デ・ソウザの漫画のキャラクターの一つである菜食主義者ティラノサウルスオラーシオポルトガル語版」は、サンリオの『いちご新聞』の表紙を飾ったり[8]、ティー・エスファームが販売する深谷ねぎ「葱王」のブランドキャラクターにも採用されている[9][10]

2008年、日本人ブラジル移住100周年のマスコットキャラクター「チカラくんとケイカちゃん」をデザインする[1][11]。キャラクターの使用権は、2年間無料でブラジル日本移民百周年記念協会に提供された[1]

2013年、漫画を通じて日本文化を広めることに貢献したとして旭日小綬章を受賞した[1]

手塚治虫との交流

1984年国際交流基金の文化専門家派遣事業で、手塚治虫がブラジルを訪れた際に2人は出会い、意気投合し、共同でアニメを作ることを約束した[12]1989年の手塚の死によって、約束がそのまま果たされることはなかったが、2012年2月、3月に出版された『モニカと仲間たち 若者編英語版』「緑の宝物(Tesouro Verde)」編(上巻)および、下巻で、手塚治虫の漫画キャラクターである『鉄腕アトム』のアトム、『リボンの騎士』のサファイア、『ジャングル大帝』のレオなどが、モニカたちとアマゾンの密林を護るために違法伐採者たちと戦うストーリーを描いた[1][12][13][14]。日本国外で手塚漫画のキャラクターの使用許可が降りるのは初の事例となる[12]。また、ブラジルと日本との交流の一例として認識されている[15]

出典

  1. ^ a b c d e f “秋の叙勲 受賞者4人を発表=外国人表彰にはM・ソウザ氏も”. ニッケイ新聞. (2013年11月30日). http://www.nikkeyshimbun.jp/2013/131106-61colonia.html 2018年3月30日閲覧。 
  2. ^ “漫画が結ぶブラジル 国民的作者、来月9日湖南市に 日本語学ぶ子どもを激励”. 毎日新聞大阪夕刊. (2017年9月28日). https://mainichi.jp/articles/20170928/ddf/041/040/016000c 2018年3月30日閲覧。 
  3. ^ “マウリシオ・デ・ソウザさん=日系人の子を励ますブラジルの漫画家”. 毎日新聞東京朝刊. (2017年11月3日). https://mainichi.jp/articles/20171103/ddm/008/070/113000c 2018年3月30日閲覧。 
  4. ^ “マウリシオ・デ・ソウザが自伝出版=国民的漫画「モニカ」の作者”. ニッケイ新聞. (2017年6月7日). http://www.nikkeyshimbun.jp/2017/170607-01topics.html 2018年3月30日閲覧。 
  5. ^ マウリシオ デ・ソウザ”. 日外アソシエーツ「現代外国人名録2012」(2012年刊). 2018年3月30日閲覧。
  6. ^ “6月に再オープン パルケ・ダ・モニカ”. サンパウロ新聞. (2015年5月4日). http://saopauloshimbun.com/%EF%BC%96%E6%9C%88%E3%81%AB%E5%86%8D%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%B3%E3%80%80%E3%83%91%E3%83%AB%E3%82%B1%E3%83%BB%E3%83%80%E3%83%BB%E3%83%A2%E3%83%8B%E3%82%AB/ 2018年3月30日閲覧。 
  7. ^ ロナウジーニョが漫画になるゾ!”. テレビ朝日 (2005年12月29日). 2018年4月3日閲覧。
  8. ^ 「いちご新聞」に30年ぶりにブラジル生まれの恐竜キャラが復活”. Mega★Brasil (2016年12月10日). 2018年1月3日閲覧。
  9. ^ 葱王 心と心が繋がるブランド野菜”. ティー・エスファーム. 2018年11月30日閲覧。
  10. ^ デパートに並ぶ高級ネギ、売り上げが奨学金に 日系ブラジル人経営者の思いは”. 朝日新聞GLOBE+ (2018年7月3日). 2018年11月30日閲覧。
  11. ^ 日本人ブラジル移住100周年マスコット”. 外務省 (2008年4月). 2018年3月30日閲覧。
  12. ^ a b c “人気漫画家ソウザさん=手塚治虫氏と夢の共同制作=(上)=鉄腕アトムやレオが活躍国外初のキャラクター使用許可”. ニッケイ新聞. (2012年3月28日). http://www.nikkeyshimbun.jp/2012/120328-71colonia.html 2018年3月30日閲覧。 
  13. ^ “アトム、熱帯雨林守れ”. 読売新聞夕刊. (2012年2月3日) 
  14. ^ “アマゾンの森 アトムが守る”. 朝日新聞夕刊. (2012年1月31日) 
  15. ^ フォーリャ・デ・サンパウロ紙(ブラジル)による安倍総理大臣書面インタビュー”. 外務省 (2014年8月11日). 2018年3月30日閲覧。

外部リンク


マウリシオ・デ・ソウザ

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手塚治虫」の記事における「マウリシオ・デ・ソウザ」の解説

ブラジル漫画家

※この「マウリシオ・デ・ソウザ」の解説は、「手塚治虫」の解説の一部です。
「マウリシオ・デ・ソウザ」を含む「手塚治虫」の記事については、「手塚治虫」の概要を参照ください。

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