ポール・ラファルグ と 怠ける権利
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「労働拒否権」の記事における「ポール・ラファルグ と 怠ける権利」の解説
詳細は「ポール・ラファルグ」を参照 『怠ける権利』は1880年にロンドンに移っていたキューバ生まれのフランス人マルクス主義者、ポール・ラファルグによって執筆された論文である。この論文は、当時の主要な政治的スタンスが持つ労働観、保守、リベラル、キリスト教、更には社会主義者のそれに対して強く疑義を呈したものである。ラファルグはマルクス主義の視座から、勤労権優位の元に回収される人間存在の退化と隷属を描出することによって、彼らの労働観を原理的及び究極的な誤りとして批判している。そして創造性と結びつく怠惰(Laziness)を、人間の進歩の重要な源泉であると主張した。 彼は以下のように記している。"今日のヨーロッパ社会において人間の自然美を見出そうとする場合、我々は勤労への嫌悪が未だ経済的侵攻によって摘み取られていない共同体の中を探さなければならない ... かつてのギリシャ人は勤労に対して軽蔑を持っていた。労働を許されていたのは奴隷だけであった。自由人は肉体と精神の鍛錬しか知らなかった ... 古代の哲学者たちは労働を、自由人の劣化であると軽蔑を以って語り、詩人は怠惰を神々からの贈り物のして詠った。"
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