ベースバンド信号での伝送
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/28 15:40 UTC 版)
「NTSC」の記事における「ベースバンド信号での伝送」の解説
放送波への変調を行わずNTSCベースバンド信号を同軸ケーブルで外部の機器とやり取りする場合、入出力およびケーブルのインピーダンスは75Ωとし信号レベルを1V p-pとするよう規定されている。信号送出側/受入側とも直流伝送が可能な設計になっていればブランキングレベルを0V、同期信号レベル (-40IRE) を-286mV、映像信号の輝度100% (100IRE) を714mVとする。直流結合できない場合、もしくはどのような機器が接続されるのか確定出来ない場合は同期信号の底のレベルもしくは水平同期信号直後のブランキング期間の電圧を各々の機器内部で基準とする電圧に揃えるクランプ回路を受信側に設けて限定的直流再生を行う。 接続端子の形態は業務用機器ではインピーダンス75Ωに設計されたBNCコネクタ(通常のBNCコネクタは50Ω)と指定されているが、民生用機器ではRCA端子を使用するのが一般的である。 クロマ信号はNTSCベースバンド信号生成前の色差信号I・Q(又はU・V)の段階で最大1.3MHzの帯域制限フィルタがかけられているが輝度信号の帯域にはNTSC規格としての上限は設けられておらず、伝送路や記録再生機器の規格や性能によってのみ制限を受ける。たとえば放送波では4.2MHz(水平解像度約330TV本)の帯域が確保されており普及型家庭用VTRでは3MHz(同、約240TV本)までの信号が録画再生可能といったように、求められる性能とそれを実現する為にかかるコストを鑑みて帯域(水平解像度に比例)上限が設定されている。なお垂直方向の解像度が総走査線数によって一意に規定されている以上、水平解像度だけを無闇に追求する意義は薄い。
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