ヘビーウェイト樹脂
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 15:28 UTC 版)
「MGC (トイガンメーカー)」の記事における「ヘビーウェイト樹脂」の解説
MGCではABS製モデルガン全盛の時代から「軽い」という欠点のプラスチックに対して高比重プラスチックの研究を行っていた。成分配合などを変え、VP70に新配合プラスチックを一部採用したりしたものの、重く、かつABS樹脂に匹敵する耐衝撃性を持ち、金型での成型がしやすい素材を中々見つける事ができなかった。こうして試行錯誤を続けたのち、金属粉を樹脂に混ぜ成型を行い、高重量化を実現したヘビーウェイト樹脂を実用化した。当初は限定カスタムとしてナショナルマッチ・ホーグカスタムに採用され、その明るいグレーの地肌色は銃の表面色として違和感があったものの「重いプラスチック」はトイガン用の新素材として大いに注目されることとなった。その後、素材色をより黒く見せる試みや成型後に黒染めする等の改良が加えられた。素材色のままを「ナチュラルヘビーウェイト」、黒染めしたものを「スーパーブラック」と称し、MGCの樹脂製モデルガン、ガスガン製品全般に採用された。 この頃、既にモデルガン需要が下がっており新製品開発はほとんど無かったが、ヘビーウェイト樹脂を採用した既製品の焼き直し版として多くのモデルガンが再発売された。開発費をかけずにモデルガン新製品として発売できるヘビーウェイト樹脂はMGCにとってはもちろん、旧来のモデルガンファンにとっても明るい話題となった。他メーカーも追随し、高比重プラスチック製品を多数発売していった。なお、ヘビーウェイト樹脂は下地処理を入念に行い、ガンブルー液で表面処理する事により金属に匹敵する美しいガンブルーを表現する事ができる事から「ブルーイング」としてトイガンの新たな楽しみ方ができるようになった(ただしMGCが提唱したものではない)。後にMGCは磁性金属粉を混ぜ、より高比重としたスーパーリアルヘビーウェイト樹脂を開発したが、「磁石につく事が鉄と混同される」、「アクションには不向きな脆い性質」等の理由から数モデルに採用されたのみで販売を中止した。
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