プログラムされた振る舞い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/02 06:27 UTC 版)
コンピューターがプログラムで動くように、個人は心を何らかのミームにプログラムされており、そのプログラムがその人を動かしている。人は意識的に望んだのではなく、知らないうちに心をプログラムされている。例えば、宗教的もしくは無神論的な教育から、親の人間関係から、テレビ番組やコマーシャルからプログラムされている。 社会的に広まったミームで言えば、法律や慣習に従って人は行動する。お金とは何か、信号の色は何を意味するかなど、世間一般の合意が社会には多くあり、社会全体に広まったミームは私たちの生活に大きな影響力を持っている。その全てが必ずしも悪いわけではない。しかし、そうしたミームは人々に正しいと見なされていても、全て人工的なものであり、時に疑問が投げかけられて変わることもある。例えば、かつての男女の社会的役割の違いについての考え方は、「女性は家にいるべき」といった今から見れば不自由なものでも、当時の人々にとっては当たり前であった。しかし、その考え方に疑問が投げかけられ、新しい考え方が生まれた。法律もまた内容によって疑問視される。 また人は個人的なプログラムを持ち、例えば自分の持つ識別ミームによって情報を選別している。例えば、車の車種についての識別ミームを得れば、それまで目に入っても気づかなかった車種が識別できるようになる。このように、人は自分の持つ識別ミームによって、知覚するもののうち一部だけの情報を得ている。そしてどの情報を得るかによって、行動も変わってくる。 また、個人の将来に影響を与えるプログラムの一つは自己成就予言(英: self-fulfiling prophecy)である。例えば「自分は成功する」というプログラムを持っていれば、実際に成功しやすくなることである。あるいは、「自分は失敗する」といった、自己を失敗へと向かわせるプログラムを持ってしまうこともある。
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