ブック・カフェ「オカマルト」開業
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/11 07:24 UTC 版)
「マーガレット (ドラァグクイーン)」の記事における「ブック・カフェ「オカマルト」開業」の解説
その後、マーガレットは、文筆業やアロマオイルの輸入販売事業の経営を経て、2016年11月に、1万冊にも及ぶLBGT関連の蔵書より500冊から600冊を精選して閲覧に供する喫茶店「オカマルト」を新宿二丁目にて開業した。きっかけとなったのは、『薔薇族』や『さぶ』などでイラストを描いていた木村べんの死去に伴う蔵書の譲受である。木村のような一角の人物でさえ、遺族からすれば、男色の蔵書など受け入れがたいであろうことは察せられた。そのため、オカマルトは、木村がゲイとして生きた証でもある蔵書を次の世代へと伝えてゆくことをも目的とした。蔵書に関しては、木村から譲受したというよりも、預かっているという感覚のほうが強いという。 マーガレットの蔵書については、いくつかの大学から引き受けの申し出が来たこともある。しかし、マーガレットは、ミシェル・フーコーの著書などは収蔵されても、『風俗奇譚』や『問題SM小説』などは廃棄されてしまうのではないかと危惧し、異性愛者の手による蔵書の選別をよしとせず、その申し出を断った。 今のLGBTブームと同じでキレイな部分だけで認めてもらおうとするのはウソだと思うの。セックスの部分を認めてもらわないと、いつまでもノンケさんに合わせて認めていただく立場になっちゃう。異性愛中心の社会の中で、異性愛に尻尾を振って異性愛の規範でゲイが生きて行く必要なんかさらっさらないんだよって言いたい。 — マーガレット、 また、若いLGBTへ向けて、そしてオカマルトについて以下のように語っている。 最近のLGBTの活動をしている若い人たちを見ると、もうちょっと歴史を学ぼうよと言いたくなります。これまで辿ってきた道筋が未来の地図になるわけだから。まずは自分たちがどこから来て、どういう道筋を辿ってきたかを学んでいただきたい。そうすると、次にどう進んでいったらいいのかが見えて来るんじゃないのかな。先達たちがどんな道を歩んできたのかに敬意を向けて学んでいくべきじゃないかなと。そういう意味でも、「オカマルト」がコミュニティの歴史を残すために役立てるお店になればいいなあと思います。 — マーガレット、
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