フラマトムとは? わかりやすく解説

フラマトム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/19 13:51 UTC 版)

フラマトム (Framatome) は、フランス原子炉メーカー。旧フラマトムを母体にシーメンスの原子力部門が統合されフラマトムANP (Framatome ANP)となり、アレヴァに買収された後はアレヴァNPとなったが、再びフラマトムに改称された。

フランスの原子力複合企業のアレヴァグループの一員であったが、アレヴァの経営破綻により、2018年1月4日にフラマトムとして再びスピンオフされた[1]。出資比率は、フランス電力 (EDF) 75.5%、三菱重工 19.5%、アシステム 5%[2]

本社はパリに置かれている。

歴史

フラマトムは、当初アメリカ合衆国ウェスチングハウス (WH) の加圧水型原子炉技術を導入した。持株比率はWH45%、フランスの兵器メーカークルーゾ・ロワール51%であった。

1975年フランス原子力庁 (CEA) やフランス企業が出資しフランス資本化された。

2001年1月、以前から合弁事業を進めていたドイツジーメンスの原子力部門と合併してフラマトムANPとなった。持株比率はフラマトム66%、ジーメンス34%。さらにCEA傘下の核燃料メーカー国営企業コジェマ(現 アレヴァNC)を含めた3社間での提携も進んだ。

2001年9月、コジェマ、CEAの持株会社CEAアンデュストリなどとともに整理統合され、新設された持ち株会社アレヴァの傘下となった。その後、社名はアレヴァNPとなった。

2006年頃から三菱重工との提携を進め、日立GE連合(GE日立ニュークリア・エナジー)、東芝 (WHを買収) に対抗しつつある。

2009年、三菱原子燃料に出資、株式の30%を保有している[3]

2017年、親会社のアレヴァの経営破綻により、原子炉部門アレヴァNPはフランス電力へと売却された。同年、アメリカの大手原子炉メーカーウェスチングハウス・エレクトリック・カンパニーも経営破綻している。

2018年1月4日、アレヴァNPは新生フラマトムとなった。

脚注

  1. ^ New NP resurrects Framatome name”. World-Nuclear-News.org. 26 January 2018閲覧。
  2. ^ 【フランス】アレバの経営危機を背景とした仏原子力産業の再編が完了”. 電気事業連合会 (2018年10月5日). 2019年1月7日閲覧。
  3. ^ 三菱原子燃料

外部リンク


フラマトム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/03 03:24 UTC 版)

事故耐性燃料」の記事における「フラマトム」の解説

フラマトムはクロム被覆ジルカロイ燃料被覆管クロミア添加燃料ペレット組み合わせた燃料開発進めている。クロム耐食性により気体状の核分裂生成物閉じ込め能力向上し燃料ペレット燃料被覆管相互作用軽減される見込まれている。同社米国原子力規制委員会新型燃料認可申請行っており、2018年中の認可取得予定している。また、炭化ケイ素繊維強化炭化ケイ素複合材燃料被覆管研究開発行っており、2022年ごろにクロミア添加燃料ペレット組み合わせた燃料棒の炉内試験を行う計画である。2018年6月には、アイダホ国立研究所高性能試験原子炉試験用燃料棒26本が装荷され、炉内照射試験開始された。この試験続いて過渡反応炉試験施設事故時を模擬した試験が行われる予定である。また、2019年春からジョージア州ボーグル原子力発電所2号機装荷することが計画され同年4月3日から運転に入った2018年9月には、エンタジー同社保有するアーカンソー・ニュークリア・ワン原子力発電所向けにクロム被覆燃料被覆管発注した。これは2019年後半に炉内に装荷される予定である。 また、2019年5月には、2025年2月エクセロン保有するカルバート・クリフス原子力発電所クロム被覆燃料被覆管クロミア添加燃料ペレット適用した燃料集合体2体を装荷する予定であることが発表された。

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「フラマトム」を含む「事故耐性燃料」の記事については、「事故耐性燃料」の概要を参照ください。

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