フィッシュ_(バンド)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > フィッシュ_(バンド)の意味・解説 

フィッシュ (バンド)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/26 06:03 UTC 版)

フィッシュ
ウィスコンシン州アルパインバレーにて(2003年7月)
基本情報
出身地 アメリカ合衆国 バーモント州バーリントン
ジャンル
活動期間
レーベル
公式サイト Phish's Official Website
メンバー
  • トレイ・アナスタシオ
  • マイク・ゴードン
  • ジョン・フィッシュマン
  • ペイジ・マッコーネル
旧メンバー
  • ジェフ・ホールズワース

フィッシュ(Phish)は、アメリカロックバンド。4人のバンドメンバーは2004年8月に解散するまで、21年間共に演奏を続けた。その後、2009年の3月に復活を果たしている。

フィッシュの音楽はロックフォークジャズカントリーブルーグラスポップなど様々な要素を内包している[1]。彼らはライブごとに演奏曲順に変化をつけ、またひとつの曲を二度と同じ技法で演奏しないなど独特な方法を採っている。

ハロウィンの日に行われる、他のバンドのアルバムをそのまま全曲カバーする「アルバム・コスチューム」企画では、ザ・フーの『四重人格』などもフルカバーで演奏している。また、彼らの曲がラジオで流れることは稀でMTVに出演することも無かった。その代わりファンによるライブを録音したテープのトレードと、口コミにより、支持層が形成されていった。ライブの録音とトレードを自由化したバンドではグレイトフル・デッドが有名だが、フィッシュはデッドの影響を強く受け、90年代のジャム・バンド・ブームの一翼を担った[3][4]

ギターのトレイ・アナスタシオは、「ローリング・ストーンの選ぶ歴史上最も偉大な100人のギタリスト」において2003年は第73位にランクインしていたが、2011年の改訂版では削除された。2023年に発表された同誌の「史上最も偉大なギタリスト TOP250」では第53位にランクイン。

来歴

1983年、バーモント大学の学生だったトレイ・アナスタシオ (Trey Anastasio)、マイク・ゴードン (Mike Gordon)、ジェフ・ホールズワース、ジョン・フィッシュマン (Jon Fishman) が集まりバンド活動を始めた。1984年春、トレイが大学を退学したため、バンドは一時活動を休止。秋に再結成し、バーリントン市内にあるバーNectar'sで初ライブを行う。1985年9月、ペイジ・マッコーネル (Page McConnell) が参加した後、1986年にジェフが大学卒業と同時に脱退し、その後の主要メンバー4人のバンドとなる。同年初のスタジオ・レコーディング・アルバム「White Tape」を発表。1989年には、自主製作の初スタジオレコーディング「Junta」をリリースし、ライブ会場や通信販売のみで販売する。

フィッシュは、デッドヘッズ[5]のマガジン「Relix」の89年10月号に掲載された[6]。バンドは90年代から知名度がアップしていった。1992年2月エレクトラ(Elektra)より、メジャー初のアルバム「A Picture of Nector」を発売。1995年春には、インターネットとメールによるライブチケットの直販システムを確立。1997年、初のヨーロッパツアーを実施。

1999年7月31日から8月1日にかけて、苗場スキー場で開催されたフジロックフェスティバルに3日間連続で出場し、計12時間近くの演奏を行った。[7]2000年、初の日本ツアーを実施。東京、名古屋、福岡、大阪で演奏した。

2004年彼らのウェブサイトで突然の解散宣言がされた。彼らの故郷の小さな町バーモント州コヴェントリーでの最後の演奏は11万人もの参加希望者がいたため、アメリカの千以上の映画館で生中継された。2008年10月1日、公式ウェブサイトで突然活動再開が宣言がされた。

しばしばフィッシュはグレイトフル・デッドと比較される。その共通点は音楽性以上に、バンドを取り巻く文化にある。どちらのファンもバンドと一緒に数週間に渡るツアーに同行するなど、60sのヒッピーの流れを受け継いでいる。フィッシュのファンはグレイトフル・デッドのデッド・ヘッズに習ってフィッシュ・ヘッズ、またはPhishの"P"からPhan(ファン)と呼ばれる。2つのバンドは交流があり、度々お互いの曲を演奏したり一緒にライブをするなど交流があり、ファン層も重なっていた。グレイトフル・デッドのリーダー、ジェリー・ガルシアが他界した後には、多くのデッドのファンがフィッシュのライブに流れたとも言われている。

2015年7月3~5日に行われたグレイトフル・デッド結成50周年記念限定復活ライブ「Fare Thee Well: Celebrating 50 Years of Grateful Dead」にはトレイ・アナスタシオの参加が発表された。

脚注/出典

  1. ^ a b c d e f g h i Erlewine, Stephen Thomas. “Phish | Biography & History”. AllMusic. All Media Group. 2021年1月26日閲覧。
  2. ^ Foster, Rick. “Phish fans donate to area arts collaborative” (英語). The Sun Chronicle. https://www.thesunchronicle.com/news/local_news/phish-fans-donate-to-area-arts-collaborative/article_200e19c8-8d30-543d-9fe2-651a515b27fb.html 2021年1月26日閲覧。 
  3. ^ 8 Bands Carrying on Jerry Garcia's Legacy”. Legacy.com. 14 December 2018閲覧。
  4. ^ Hyden, Steven. “Is Phish a Great Band?”. Grantland. 14 December 2018閲覧。
  5. ^ グレイトフル・デッドのファンのこと。民主党のナンシー・ペロシもデッドヘッズとされている
  6. ^ Too New To Be Known: Phish (Relix Revisited Oct. '89)”. Relix Media. 5 August 2020閲覧。
  7. ^ Phish / フィッシュ プロフィール | Warner Music Japan”. ワーナーミュージック・ジャパン | Warner Music Japan. 2021年2月8日閲覧。

関連項目

外部リンク


「フィッシュ (バンド)」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「フィッシュ_(バンド)」の関連用語

フィッシュ_(バンド)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



フィッシュ_(バンド)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのフィッシュ (バンド) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS