ヒト以外の動物における「ひげ」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 13:59 UTC 版)
「髭」の記事における「ヒト以外の動物における「ひげ」」の解説
髭はヒトにおいて顔面の体毛が退化した後に、二次的に発達したものと考えられる。思春期以降に発達が始まることもこれを裏付ける。したがって、これにあたるものは他の動物にはない。しかし、顔に生える目立つ毛状のものをこう呼ぶ例はある。 イヌやネコなどには口を中心とする頭部に特に長く突き出したまばらな毛が発達しており、鋭敏な触覚器として機能すると言われる。これを洞毛というが、ヒトにはこれは全くないものである。この洞毛のことをひげと言うことも多い。 毛ではないひげの例としては、脊椎動物において、頭部近くに生える毛状のあるいは細長い突起物を指してひげということもある。この場合のひげは感覚器として役立っている場合が多い(ナマズ、ドジョウ、ライギョなど)。オジサンは髭の生えた魚である。ヒゲクジラの場合、先端がすだれ状になった歯を鬚と呼んでいる。 節足動物では、バッタなどの昆虫の触角を髭ということがある。クシヒゲムシ・ヒゲナガゾウムシ・ヒゲナガカワトビケラ・ヒゲナガガ・ジュズヒゲムシ・ヒゲナガハナノミ・ヒゲコメツキなど、いずれも触角の特徴で名付けられたものである。触手を髭という例もある。以前は有鬚動物と呼ばれた環形動物シボグリヌム科内には、和名をヒゲムシという一群がある。 また、植物のごく細い根などもひげ(ひげ根)と呼ばれることがある。 鳥類では、ヒゲガラやアカヒゲの場合は鬚は口元の模様であるほか、ヒゲドリは口元から伸びる肉垂が髭状となっており、またニワトリの肉垂は肉髯(ぜん)と呼ばれる場合もあるなど、特有の装飾器官が髭状になっていることが少なくない。 ネコの髭は洞毛という。 同じネコ科でもオス・ライオンの顔のまわりの毛は伸びまくっている。これは「ひげ」と呼ばれず、漠然と「たてがみ」と呼ばれている(だがアゴの周りにも生えており、その一部はヒトの「ひげ」相当の部分がありはするが、顔のまわりにぐるりと生えており、「ひげ」相当の部分との境目はどうにもはっきりしない)。メス・ライオンのほうはネコのような伸び方。 ヒゲイノシシのひげ
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