パイプライン問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 05:09 UTC 版)
陸軍貯油施設においてはパイプラインからの油流出事故が頻発している。一例として、1976年1月13日にはキャンプ・フォスター地域のバルブボックス35内部の接続部分が破損し、約200ガロンのディーゼル油が流出し、相当量が海に流出し沿岸一帯を汚染した。それから2週間もたたない26日、今度は那覇市壺川のバルブボックス12の破裂で推定16,000ℓのディーゼル油が流出。住宅密集地の排水溝から国場川に流入し、一部は那覇港海域まで広がった。県はこの年、二度にわたってパイプライン撤去を要請している。 パイプラインは那覇港湾施設と天願桟橋を始点として主要な米軍基地を動脈のように連結し、関連市町村の人口密集市街地の地下を通過しており、火災などの防災上の懸念を抱えている。またパイプラインから油流出事故が多発するなど、環境汚染の問題は深刻である。さらに、数多くのバルブボックス等の構造物が路面上に設置されており、過去には、路面中央に突き出ている巨大なバルブボックスが渋滞や事故の原因となっていた。(返還については下の返還の項目を参照) 2021年、沖縄島を横断するパイプラインについて、2014年時点で燃料漏れなどを感知するシステムの約7割に欠陥があり、機能していないことが米国防兵站局 (DLA) の検査で明らかになっていながら、そのまま放置されている実態があきらかになった。
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