バージョン 9.2及び10 Pro
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/05 16:54 UTC 版)
「Windows Media Audio」の記事における「バージョン 9.2及び10 Pro」の解説
2007年、Windows Media Player 11が公開され、WMA 9.2/WMA 9.2 Lossless/WMA 10 Proに改定。 WMA 9.2では、HE-AACでも採用されている SBRと呼ばれる技術を応用して、従来低ビットレートではカットされていた高音域が再生できるようになった。これによりWindows Media Player 11でエンコードされたファイルは従来に比べて高音質での再生が可能となったが、一部の再生ハードウェアではWMA 9対応を謳っていてもWMA 9.2との互換性に問題があり再生中にノイズが乗ることがある。この問題はWindows Media Player 11にパッチを当てることで解決するが、音質も従来のものに戻る。 WMA 10 ProはWMA 9 Proではビットレートが最低128kbpsまでだったのに対して、最低32kbpsまでのエンコードに対応した。低ビットレートにおいては、サンプリングレート補完モードによりWMA 9.2 Stdよりも最大二倍圧縮効率に優れるとされる。これは指定の半分のサンプリングレートでエンコードし、それに元のサンプリングレートの情報を添付し、再生時にWMA 10 Proにより元のレートに復元するというもので、再生品質は低下するものの従来のWMA 9 Proとの互換性を保っている。その他サンプリングレートとビット深度のオプションも増えて、非常に柔軟なコーデックとなっている。 Windows Vistaでは付属ゲームの効果音に使用され、サウンド レコーダーの標準形式となっている。 WMAはOSにバンドルするなど、MP3の置き換えを目指したが、MP3形式を置き換えるには至らなかった。一方、インターネットラジオなどのストリーミング配信では、それまで主流だったRealAudioに匹敵するまでに普及したが次第に衰退した。
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