ハワイ語聖書
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/14 17:17 UTC 版)
「ハワイの諸言語訳聖書」の記事における「ハワイ語聖書」の解説
1820年、アメリカ海外伝道評議会からの宣教師がハワイへ派遣されて、ハワイのキリスト教化が始まった。うち、宣教師のエイサ・サーストンは同年にハワイ島カイルア・コナでハワイで初めてのキリスト教会「モクアイカウア教会」を設立し、ハイラム・ビンガムは1821年にオアフ島ホノルルでカワイアハオ教会を設立した。両教会は「アメリカ合衆国建国の父」が属した会衆派教会で、これは合併を経てキリスト連合教会と呼ばれる。 ビンガムは後に協力者たちと『キリスト教聖書』全書(新約聖書・旧約聖書)をハワイ語へ翻訳した。四福音書が1828年に翻訳され、残りの新約聖書は1832年、旧約聖書は1839年に翻訳された。1868年には改訂されている。最近の研究では、翻訳の原稿はサーストンが4分の1、ビンガムが2割(全体の作業まとめも行った)、その後ホノルルへ宣教師として来たアーテマス・ビショップ(Artemas Bishop)が14%(最初の改訂も)、残りは数人で行ったといわれる。 ハワイ語の使用はその後ハワイがアメリカ合衆国に併合されて下火になったが、20世紀後半になってハワイ語復興運動が盛んになり、子弟をイマージョン・プログラムによりハワイ語で教育する「カメハメハ・スクール」への入学も増えてきた。そして21世紀に入り、ハワイ文化推進基金(Partners In Development Foundation)支持の下の「ハワイ語聖書プロジェクト」(Hawaiian Bible Project)で、上記のハワイ語聖書『Ka Baibala Hemolele』を1832-1868年の翻訳は基本的にそのままで、現代ハワイ語正書法に再編集したものが(オキナとマクロンの付加など)、2018年に書籍および電子書籍版で出版された 。
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