ネオペイガニズム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/16 19:45 UTC 版)
ネオペイガニズム(英: neopaganism, neo-paganism)または復興異教主義(ふっこういきょうしゅぎ)は多種多様な現代の宗教的な運動、特にそれらがヨーロッパの前キリスト教的なペイガニズムの信条によって影響されたものを呼ぶのに用いられる包括的な用語である[1][2]。
定義
ネオペイガニズム的な運動はきわめて多様で、多神教からアニミズムに、汎神論から他のパラダイムに広くわたる信条である。ネオペイガニズム運動は、まったく現代的な起源の宗教的活動を行なうものが多いが、他方では、歴史的・民俗的起源を持つ、土着的・民族的宗教を再建または復興させようとするものもある[3] 。
ネオペイガニズムは、先進工業国のポスト近代主義的な展開であり、アメリカ合衆国と英国でかなりの勢力を持ち、ヨーロッパ大陸(ドイツ語圏、スカンジナビア、スラブ、ラテン地域他)にもみられる。
最大のネオペイガニズム運動はウイッカであり、他のかなりの規模のネオペイガニズム信仰としてはネオドルイド教、ゲルマン・ネオペイガニズムやスラブ・ネオペイガニズムなどがある。
脚注
- ^ Lewis, James R (2004). The Oxford Handbook of New Religious Movements. Oxford University Press. p. 13. ISBN 0195149866
- ^ Hanegraaff, Wouter J (1996). New Age Religion and Western Culture: Esotericism in the Mirror of Secular Thought. Brill Academic Publishers. p. 84. ISBN 9004106960
- ^ Adler, Margot (1979, revised and updated 1986, 1996, 2006). Drawing Down the Moon: Witches, Druids, Goddess Worshippers and Other Pagans in America (1986 ed.). New York, NY: Penguin Books. pp. 3–4. ISBN 0143038192
関連項目
- ディエヴトゥリーバ - ラトビア人の民族宗教を復興する運動
- バルト・ネオペイガニズム
ネオペイガニズム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/26 02:00 UTC 版)
詳細は「ネオペイガニズム」を参照 別の用法として、現代の実践家は paganism を不信心に限らず、多神教や汎神教の意味で、しばしば、自然を基盤にした宗教行為を指して用いることがある。それらには復興主義者たちの en:Hellenic polytheism や en:Ásatrú、さらにはもっと近年になって(およそ1940年頃)成立したウイッカが含まれ、これらは通常ネオペイガニズム(neopaganism)と呼ばれる。ネオペイガニズムの信者 (neopagan) たちはしばしば自らを単に pagan と呼ぶが、本項目では pagan といった場合主に古代の宗教を指すことにする。 ネオペイガニズムに含まれる宗教はほかにも、 en:Forn Sed、ケルトのネオドルイド教(en:Neo-druidism)、ランゴバルドのオディン崇拝、リトアニアの en:Romuva (religion)、スラブの en:Rodoverie、フィンランド・ネオペイガニズムがあり、近年になって再構成されたものではなく、古代宗教の復活であると信者たちは主張しているが、その違いははっきりしない。これらリバイバル的宗教は、特にウイッカ、Ásatrú、ネオドルイド教において顕著だが、その起源を19世紀のロマン主義運動に負っており、当時流行していた神秘学ないしは神智学の名残を明瞭にとどめている。その点、歴史的な田舎 (paganus) で信じられていた民間宗教とは異なっている。en:Íslenska Ásatrúarfélagiðは注目すべき例外であり、これは多かれ少なかれ直接的に、生き残った田舎の民話から導かれたものである。 それでもなお、ある実践家たちは、統合を指向する場合であってすら、自分たちの信仰がネオペイガニズムという用語で呼ばれることに抵抗する傾向がある。というのも、彼らは自分たちのしていることが決して新しいことではないと考えているからである。また次の点も指摘しておきたい。現在のところ少数派ではあるが、1990年代以降、復興主義者の間でロマン主義的なあるいはオカルト的な要素を、キリスト教以前の要素とを分離しようと努力する動きが強まっているのである。
※この「ネオペイガニズム」の解説は、「ペイガニズム」の解説の一部です。
「ネオペイガニズム」を含む「ペイガニズム」の記事については、「ペイガニズム」の概要を参照ください。
- ネオ・ペイガニズムのページへのリンク