ニケラトスの誇り(ホメロス)の吟味
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/23 18:33 UTC 版)
「饗宴 (クセノポン)」の記事における「ニケラトスの誇り(ホメロス)の吟味」の解説
次に、ニケラトスの番となる。 ニケラトスは、「最高の知者ホメロスは、人間に関わることのほぼ全てを、詩に表したのであり、もし家政・演説・将軍術に長じたいとか、アキレウス・アイアス・ネストル・オデュッセウスのようになりたい等と望むのなら、ホメロスに精通している自分に何でも聞いてもらいたい」と述べる。 するとアンティステネスが、「ホメロスはアガメムノンを優れた王と褒めているが、あなたは「王の支配」について知っているのか」と問う。ニケラトスは、それだけではなく、馬車競争の勝ち方も、酒の肴に玉ねぎがいいこと等も知っていると応じる。 するとカルミデスが、「ニケラトスが(女性がキスするのを嫌がるであろう)玉ねぎの匂いをさせて帰ろうとするのは、妻に浮気してないことを信じさせるためだ」と冗談を言う。 するとソクラテスが、「玉ねぎの匂いをさせて帰ることは、浮気の疑惑は抑え込めるが、酒を飲みながら何か楽しみにふけっていたという評判を生む危険性がある」と指摘する。 それに対して、ニケラトスは、「闘鶏をする人々が、雄鶏にニンニクを食べさせてから戦わせるように、玉ねぎは戦いに出発する者にとって良い食べ物なので、そうした評判は心配いらない」と言う。
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