ツェルトとは? わかりやすく解説

ツェルト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/09/12 21:20 UTC 版)

ツェルトとは、登山用の小型軽量で、支柱が付属していないテントである。

語源

本来は英語の「テント」と同義であるドイツ語の「ツェルトザック」(Zeltsack)の略だが、日本では極めて簡易にしたテントを、通常のテントと区別して「ツェルト」と呼称する[1]

役割・機能

ツェルトは小型軽量であるため、日帰りの予定の山行も含めて、どのような山行でも習慣的に携行すべき装備とされる[1][2]。例えば、何らかの理由で予期せずにビバークに追い込まれ、その上に天候が悪化した場合などには有用であり[1]、ツェルトを使えば雨や雪や風などを身体に直接受けずに済む。

ツェルトの使い方には、多様なバリエーションが有る。例えば、両側に有るベンチレーターロープを通し立木などに結んで張る方法や[3]、横倒しにして収容人数を増すといった使用法や[3]、ツェルトの中に入った上で傘をさして支柱代わりにして内部に空間を確保する使い方も有る[3]。また、急なビバークの際には、ツェルトを被るだけや[4]、包まるだけという使い方も可能であり[3][3]、そのようにした場合には、ベンチレーターから顔を出せば周囲の様子を見渡せる[4][3]

以上のような予定外の停滞を強いられた場合以外に、装備の軽量化のために通常の組み立て式のテントの代わりに、敢えてツェルトを選択して、宿泊時に計画的にツェルトを使用して、身軽になった分で行動範囲を広げる者もいる[1]

なお、底面を開放してタープとする使い方も有る[4]。また非常に短時間の使い方として、排泄などの際に、地面に穴を掘った上で目隠しのため被るといった使い方も有る[2]

脚注

出典

  1. ^ a b c d 『山への挑戦』pp.187-208「登山道具は語る(テント)」。
  2. ^ a b 『山の道具Q&A』pp.82-83。
  3. ^ a b c d e f 『IBS石井スポーツ2004-2005MOUNTAINEERING AND OUTDOOR EQUIPMENT』p.34「ツェルト・コンパクトタープ」。
  4. ^ a b c 『モンベル2014Gear Catalogue』pp.26-49「テント」。

参考文献

  • 堀田弘司『山への挑戦』岩波新書 ISBN 4-00-430126-2
  • 今井泰博、西原彰一『山の道具Q&A』山と溪谷社 ISBN 4-635-04067-4
  • モンベル『モンベル2014Gear Catalogue』
  • 『IBS石井スポーツ2004-2005MOUNTAINEERING AND OUTDOOR EQUIPMENT』

関連項目

外部リンク


ツェルト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/08 15:19 UTC 版)

登山用語一覧」の記事における「ツェルト」の解説

ビバーク時に用い小型テント語源ドイツ語Zeltsackツェルトザック)の略。

※この「ツェルト」の解説は、「登山用語一覧」の解説の一部です。
「ツェルト」を含む「登山用語一覧」の記事については、「登山用語一覧」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ツェルト」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「ツェルト」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ツェルト」の関連用語

ツェルトのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ツェルトのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのツェルト (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの登山用語一覧 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS