チェッカーズ (本)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > チェッカーズ (本)の意味・解説 

チェッカーズ (本)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/05/23 22:12 UTC 版)

チェッカーズ』とは、日本のバンド・チェッカーズの元メンバーである、歌手俳優タレント高杢禎彦著の自伝エッセイである。2003年6月27日新潮社から出版された。

概要

2002年夏以降の高杢の闘病生活(食道の下部半分、リンパ節62本、そして胆のう脾臓の全摘出といった同年11月のガン手術)をきっかけに、自分の半生を振り返る意味で発売された自伝的エッセイ集。前半を闘病生活、後半を高杢の視点からのチェッカーズ結成・活動中の様子、メンバーの人間性、解散の経緯という形式で構成されており、チェッカーズ時代の活動や同バンド解散にまつわるエピソードが中心としている。なお、これに続けて2004年には、同じく高杢著による『ガンが教えてくれた大切なもの』が刊行されているが、そちらではチェッカーズについては触れられていない。

本の内容

高杢にとって保育園時代からの幼なじみで、チェッカーズのリードボーカルでフロントマン(中心メンバー)であった藤井フミヤを批判した内容が含まれている。

  • 1991年、フミヤが一方的に長期の休暇を取ってチェッカーズを休業させた。理由は、前年に結婚した夫人と海外でバカンスを楽しむためだった[要ページ番号]
  • 帰国してから数ヵ月後、フミヤがメンバーを集めてチェッカーズ自体の解散を主張し、武内享大土井裕二藤井尚之が賛成。高杢・鶴久政治徳永善也は鶴久をメインボーカルに据えてフミヤ脱退後もチェッカーズ存続を訴えたが、賛成派4人の意思は固く1992年末の解散に至った[1][要ページ番号]
  • 解散についてのミーティングを、フミヤがクラブで酒を飲みながら実施しようとしたため、真剣な話し合いを求めた高杢が激怒した[要ページ番号]
  • 解散を発表した後の全国ツアー中、自己管理が足りず(地方で遊んでいたため)フミヤが喉を潰し、ガラガラ声でのライブとなってしまった。しかもライブ中のMCでは、その原因を「スケジュールが忙しいから」と言い訳した[要ページ番号]
  • ツアー最終公演(チェッカーズとしての最後のライブ)の直前、オフの日にフミヤは喉の治療のために静養すべきなのに、外出していた[要ページ番号]

また、「俺が、チェッカーズのリーダーをやればよかった」と、リーダーの武内がフミヤの言いなりになっており、実質的にチェッカーズがフミヤのワンマンであったことを批判した[要ページ番号]

その一方で、フミヤの実弟である尚之については、猛練習によってサックスが上達したというエピソードを示し[いつ?]、音楽センスやミュージシャンとしての姿勢を評価している[いつ?][どこ?]。また、同じサイドボーカルだった鶴久についても一流のミュージシャンとして評価している。

本作がもたらした影響

本作で批判された藤井フミヤに対し、チェッカーズの実質的なプロデューサーとしての立場にあった芹澤廣明も、女性週刊誌[どこ?]に「フミヤは金のために、(芹澤が提供した曲を蔑ろにして)オリジナル曲を発売するようになった」とコメントを寄せ[いつ?]、フミヤを非難した。

芹澤は、チェッカーズ解散以降も高杢とは交流があり(高杢も作品内で芹澤のことを「師匠」と呼んでいる)、執筆の際に「自分が書きたいように思いっきり書けばいい」との助言をしている[いつ?][どこ?]

しかしフミヤは、2003年9月21日に行われた自身の福岡公演[要出典]で「あの本は、高杢から見た真実なんだよ。仕方ないんだよ」というコメントを発するに止めた。

元メンバー・徳永善也の送る会を巡る確執

2004年8月に元メンバーの徳永が死去。徳永と亡くなる直前まで交流があり、死の床へ駆けつけた5人(藤井兄弟、武内、大土井、WILD-Gの隅富太郎)が発起人となり、「徳永善也を送る会」が開かれた。高杢と鶴久は徳永との交流が途絶えていたため、参列しか許可されず、会では前から2列目(徳永家親族の真後ろ)に座った。その後、元メンバーであったのに発起人となることが出来なかったことを高杢・鶴久両名は不服とし、ワイドショーで抗議を行った。

また、送る会の会見でフミヤが、高杢の著書に関し「(第三者から)デタラメな内容だから読まないほうがいいよ、と助言された」と発言し、高杢側が「(当事者である自分が読んでいないのに)一方的にデタラメ呼ばわりするとは何だ」と激怒。「名誉毀損・営業妨害で、訴訟も検討している」と主張、その後ワイドショーにも出演し、自分たちの後ろに著書のポスターを貼り、鶴久と共に取材を受けた。

元メンバー間の確執について、ワイドショーでも大きく取り上げられた。

また、インタビューでは、高杢が堂々とフミヤを非難するのに対し、鶴久は「こんな時期なのに。命よりも重い確執ってあるんですか?」と号泣しながら発言した。

その後の経緯

その後、高杢は、2作目の著書が発売される前日に、「(藤井フミヤに対しては)告訴はしない」というコメントを出した。 鶴久は、自身のソロシングル発売の際のインタビューで、フミヤに対し、「発売した楽曲は素晴らしかったし、(今でも)尊敬もしている」と発言している。

フミヤは「(高杢に対抗して)自叙伝を発売するのでは?」と噂されたが、フミヤ本人はこれを否定した。

また、フミヤはチェッカーズ時代の楽曲を自身のソロライブで歌う機会があり、以前は鶴久が作曲した楽曲は避けていた傾向があったが、近年は鶴久が作曲した楽曲も披露する機会が増えている。さらに、2020年に芹澤と和解して以降は芹澤が作曲した楽曲も披露している。

書籍情報

参考文献

脚注

  1. ^ なおフミヤ自身は、この本の発売以前のインタビューで、自分が「チェッカーズを抜けたい」と言い出したら、それなら解散しようという話になったと語っている[いつ?][どこ?]

「チェッカーズ (本)」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「チェッカーズ (本)」の関連用語

チェッカーズ (本)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



チェッカーズ (本)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのチェッカーズ (本) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2024 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2024 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS