ソルトレークシティオリンピックでの誤審
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/10 15:57 UTC 版)
「寺尾悟」の記事における「ソルトレークシティオリンピックでの誤審」の解説
2002年のソルトレークシティオリンピックの男子1000mで寺尾は予選、準々決勝を通過して準決勝へ進出した。準決勝レースは前回長野の同種目の金メダリストである韓国の金東聖と同じく長野の同種目の銀メダリスト中国の李佳軍が先頭争いを展開。しかしファイナルラップで金が転倒し、最終コーナーで2番手だったカナダのマシュー・ターコットが李を巻き込んで転倒となり巻き込まれなかった寺尾はガッツポーズし、1位でゴールした。 寺尾の決勝進出は確実と思われたがこのレースの審議の結果、なんと全く接触に関係のなかった寺尾がターコットを後ろから押して転倒させ、李を巻き込んで転倒させた原因として寺尾もまさかの失格となった。接触直前の映像を見る限り、寺尾とターコットとの間には完全に空きスペースがあり、寺尾は前の選手に触れてもいなかった 。 しかし、当時のショートトラックの審判判定にはビデオ判定が導入されていなかったため、このような事態が起きてしまった。日本チームの抗議も却下され、結局判定は覆らず李が繰り上がりでターコットが救済措置によって決勝へ進出となり、寺尾は審判の誤審によって不可解な失格となった。この誤審が起こったことにより、日本は国際スケート連盟にルール改正を求める文章を提出した。その後、次のトリノオリンピックではルールも改正し、ビデオ判定も導入されている。 ちなみにこのレースで寺尾についで2着でゴールしたのは、この後の男子1000mの決勝で思いもよらない大波乱のレースを制し金メダルを獲得したオーストラリアのスティーブン・ブラッドバリーだった。
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