ソニーとの関係悪化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/09 08:22 UTC 版)
「Lik Sang」の記事における「ソニーとの関係悪化」の解説
2005年、Lik Sangは再びソニーから訴えられた。Lik Sangがソニーのゲーム機PlayStation Portable(PSP)を発売済みの地域から輸入し未発売のイギリスに再輸出(イギリスの消費者から見れば並行輸入)したことを、ソニーは権利の侵害であるとした。日本で議論を呼んだレコード輸入権とよく似た問題である。もっとも、この場合、格安であるからと並行輸入品を求めたのではなく、PSPの欧州発売が遅れているために、待ち切れない熱心なファンが自己のリスクで個人輸入を行ったのであった。香港では並行輸出入は合法であり、欧州でも「輸入権」のようなものは存在しないため、ソニーの訴えは商標権の侵害などを名目とした。 ヨーロッパの消費者は、海外製品を楽しむ自由を制限するこうした動きを歓迎せず、批判が相次いだが、ソニーは利益を追求する一私企業にすぎず、欧州の子会社の権益を保護する行動は、技術的には何ら非難されるものではない。しかし、結果的にソニーは多くの顧客の支持を失った(rootkitの問題やノートパソコンの発火などソニーの不祥事や事故が重なり、ソニーへの信頼が揺らいでいた時期でもあった)。訴えられた Lik Sang 側がヒアリングに出席しなかったこともあり、2006年10月、イギリス高等法院の知財部(パテンツ・コート)は、被告の反論を聞くことなくソニー側の訴えをそのまま認める決定を下した。 翌日、Lik Sangはソニーの相次ぐ法的攻撃のため廃業を余儀なくされたと発表し、やや遠回しな表現でソニーを非難した。これに対して、ソニーは「Lik Sangの廃業はソニーのせいではない」と反論し、Lik Sangの非難を「負け惜しみ」であると述べた。
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