スケーリングとブレンディング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 18:41 UTC 版)
「ガンマ補正」の記事における「スケーリングとブレンディング」の解説
このテスト画像はスケーリングが行われておらず(画面に対して拡大縮小なし)、色調整も行われていない "raw" の状態で画面に表示した場合にのみ有効である。しかし、この画像はソフトウェアに多く見られる物理的に正しい線型空間ではなく、ガンマを持つ色空間でスケーリングを行うという別の問題を指摘するのにも役立つ。ガンマが約2.2のsRGB色空間では、線形に拡大縮小した場合に50%のサイズで2.2の結果になるはずである。ヨナス・ベルリン(Jonas Berlin)はこの原理に基づいて「あなたのスケーリングソフトウェアは最悪/ルール違反」画像を作っている。 さらに、この問題はスケーリングだけではなく、JPEGのガンマ対応Y'CbCrにおけるクロマ・サブサンプリングのような、他の形式のダウンサンプリング(縮小)にも当てはまる。WebPはこの問題を解決するために線型空間で彩度の平均を計算した後にガンマ有効空間に変換しており、大きな画像の場合には反復的な解法が用いられている。同じ「sharp YUV」(以前の「smart YUV」)のコードがsjpegで使用されている。Kornelskiはルーマを元にした加重平均による、より単純な近似を提示している。アルファブレンド、カラーグラデーションおよび3Dレンダリングもこの問題の影響を受ける。 逆説的だが、画像をアップサンプリング(拡大)した場合、「間違った」ガンマ対応空間で処理された結果の方が美的に優れている傾向がある。これは、拡大用フィルターは線型空間でのリンギングアーティファクトを最小化するように調整されているが、人間の近くは非線形であり、ガンマによってより適切に近似されるためである。アーティファクトをトリミングする別の方法としては、シグモイド光伝達関数を使用する方法があり、これはGIMPのLoHaloフィルターが先駆けとなり、後にmadVRが採用した手法である。
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